ゴルフ用語

2008.05.16

54ビジョン

 アメリカ時間の今月13日(2008年5月)、アニカ・ソレンスタムが今シーズン限りでの現役引退を発表した。

 ソレンスタムといえば、米LPGAツアーの賞金女王を8度獲得(史上1位タイ)したのをはじめ、メジャー優勝10回(4位タイ)、通算勝利数72(5月16日現在、3位)、プレーヤーオブザイヤー獲得8回(1位)、ベアトロフィー(年間最少平均スコア賞)獲得6回(2位)など、達成した記録をいちいちあげているときりがないほど。間違いなく史上最高の女子プレーヤーである。

 今シーズン終了時点で、ソレンスタムはまだ38歳。誰からも惜しまれる引退となるが、引退後は家族との時間を大事にし、自らのアカデミーやファウンデーションを通じて、若いゴルファーの育成にあたるという。

 ところで、ソレンスタムがハードな筋力トレーニングで肉体改造を行い、驚異的な飛距離アップを果たしたのは有名な話。しかし、何事もなかったかのようにピンチをしのぎ、チャンスを確実にものにできるのは、メンタルの強さによるところが大きい。ソレンスタムのメンタル力とプレースタイルを、最も象徴的に示しているのが「54ビジョン(Vision 54)」だ。

「54ビジョン」の生みの親は、ソレンスタムがジュニア時代に在籍していた、スウェーデンナショナルチームのメンタルコーチ(当時)、ピア・ニールソンとシェール・イエンハーゲルの2人である。

 ホームコースを何度もプレーすれば、いつか全ホールでバーディを経験するだろう、それならそのすべてを1回のラウンドで達成することも不可能ではないはずだというのが、「54ビジョン」のコンセプトだ。少なくとも、そう信じてプレーすることで、プレーヤーが自分で自分の可能性にブレーキをかけなくなる効果を狙っている。どんな状況でも決してあきらめない、というソレンスタムの強いメンタリティは、ここに土台があるのだ。

 ちなみに、ソレンスタムが最も「54」に近づいたのは、2001年、スタンダード・レジスター・ピン選手権の2日目に記録した「59」。女子プレーヤーで達成したのは、もちろんソレンスタムただひとりである。

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