ゴルフ用語

2013.11.29

ハリントンルール

 ゴルフ規則33-7により、委員会は「正当な措置と判断したときは、例外的な事例に限って、競技失格の罰を免除したり修正することができ」ると定められている。この規定は、今では「ハリントンルール(Harrington's Rule)」と呼ばれることもある。

「ハリントンルール」の呼び名は、2011年の「アブダビHSBC選手権」で、アイルランドのパドレイグ・ハリントンが失格になったことに由来している。ハリントンは初日65の好スコアをマークしたが、テレビ中継を観戦していたファンから、「グリーン上でマーカーを拾い上げる際にボールが動いたのに、そのままプレーした(本来なら無罰でリプレース)」との指摘があり、ビデオ映像でほんのわずか(ディンプル1.5個分ほど)動いていることが確認され、委員会の判断で失格になった。ボールが動いたことについては、ハリントン自身も、同伴競技者も気づいていなかったため、アテストは通常通り終了し、プレー完了が認められた後の失格措置だった。

 映像機器の性能が上がったことにより、こうしたテレビ視聴者からの指摘は年々増えているが、プレーヤー本人を含め、現場にいる誰ひとりとしてそれに気づいていないケースも多い。そのため、プレーヤーの間からは、詳細に中継される有力選手に不公平ではないかという声が高まり、プレーヤーがルール違反に気づかないことが「合理的」と認められた場合は、競技失格の罰を取り下げることが妥当と裁定集に追加された。

 似たような事例は、今年(2013年)のマスターズでもあり、やはりテレビ視聴者からの指摘により、タイガー・ウッズが2日目の競技終了後(3日目の競技開始直前)に、「池ポチャ後の処置を誤った」として、2打罰を科されたが、競技失格は免除された。

 ちなみに、この件に関して、「ゴルフ規則裁定集」が改訂され、来年(2014年)1月からは、「高度な科学技術による証拠が球が動いたと証明しても、その場にいた人が“動いていない”と認識したら、それは“動いていない”」(新裁定18/4)ものとすることになった。つまり、現場の人間の判断を優先するということで、これにより、テレビ視聴者からの指摘や、ビデオ判定などで、その判断が覆るということは、原則なくなる。

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