ゴルフ用語

2007.06.25

クラレットジャグ

 全英オープンの勝者に贈られるトロフィーは、独特の形をした銀色のカップである。このカップは「クラレット・ジャグ(the Claret Jug)」と呼ばれる。「クラレット」は、フランス・ボルドー地方で作られる辛口の赤ワインの銘柄。「ジャグ」はジョッキのこと。つまり、あのカップの原型はワインを飲むジョッキということだ。

 クラレット・ジャグが初めて、全英オープン優勝者に贈られたのは1873年のこと。その時の勝者はトム・キッドである。実は、第11回大会まで(1860-1870年)、優勝者には皮製のベルトが贈られていた。当時はプレストウィック(現在のロイヤル・プレストウィック)の単独開催で、ベルトはプレストウィックが独自に用意したもの。当然、持ち回り制だったが「3大会連続で優勝したものには、ベルトを寄贈する」という規定があったため、第11回(1870年)大会で3年連続優勝を果たしたヤング・トム・モリスがベルトの所有者となった。

 突然、翌年から渡すトロフィーがなくなってしまい、新たなトロフィーを作る金銭的余裕がなかったプレストウィックは、セント・アンドリュースのロイヤル&エインシェントクラブ(R&A)、アナラブル・カンパニー・オブ・エジンバラゴルファーズの2団体に声をかけた。3者が共同で大会の開催者となり、新しいトロフィーの製作費も折半しようという提案である。しかし、話し合いは紛糾し、何とそのおかげで1871年の大会は開催されなかった。その後、ようやく共同開催案がまとまったものの、1872年の大会にはカップの製作が間に合わず、従って、最初にカップが手渡されたのは翌1873年ということになるのである。

 ちなみに、このときのオリジナルは1927年から、R&Aに保存されている。現在、優勝者に手渡されているのは、このオリジナルをもとにしたレプリカである。

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