ゴルフ用語
2009.05.29
ハウスキャディのいるコースなら、1日に何度かは、「ファー」と叫ぶ声を聞くはずだ。何のために叫んでいるのかといえば、「打球がそっちに飛んでいくから注意して」ということ。声が聞こえたら、すぐに頭を覆って、声のするほうを向きボールを確認しなくてはいけない。セルフプレーの場合は、隣のホールに届くようなスライスを打ってしまった場合など、プレーヤー自身で叫ぶのが義務である。
この掛け声、実は立派な英語で「フォア(fore)」と発音するのが正しい。foreは「前方」という意味。イギリスの古い資料によると、1881年のゴルフ書にこの言葉が載っているということで、おそらく1700年代前半から使われていたらしい。
ちなみに、語源には諸説あって有力なものは2つ。ひとつは「フォアキャディ(forecaddie)」に危険を知らせる掛け声が縮まったというもの(フォアキャディはティショットの落下地点に先回りし、打球の行方を確認する役回りの者)。もうひとつは、軍隊で後方の砲撃手が前方の歩兵にかける掛け声beware before(前方注意)から転じて、さらに縮まったというものである。