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2011.06.15


ゴルフの前日は眠れないんです

 音楽プロデューサー、そして自動車評論家と多才な活躍ぶりで知られる松任谷正隆さん。初めてゴルフクラブを握ったのはなんと幼稚園のころだという。「思い出がいっぱい詰まった特別なものがゴルフ」という松任谷さんのゴルフライフ、こだわりの練習法などとともに、子供のころから続く“ダウンブロー”への憧れを聞いた。

無法ゴルファーに失望して
一時はゴルフと決別しました

松任谷正隆さん 母方の祖父がゴルフ場の設計、建設、経営をやっていて、母も多少ゴルフをしていた関係で、初めてゴルフクラブを握ったのは幼稚園のころ。子供のころは、よくわからずにやっていた感じで、それほど面白いとは思っていなかったかな。それでも中学生のときに9ホールの茅ケ崎ゴルフ倶楽部で出した41が、未だに僕のベストスコアです。

高校生のときに一度ゴルフをやめてしまったのですが、原因はゴルファーという人種が嫌いになったからです。当時は高度経済成長の真っただ中で、ゴルフ人口が急増した時期だったんですが、後ろから何度も打ち込んできたり、ホールの中で追い抜いていったりとか、今では考えられないようなマナー違反をする人たちがいたんです。僕にゴルフを教えてくれた伯父からは、ゴルフの基本はマナーだって聞かされていただけに、一気にゴルファー不信になってしまって。「やめよう」と思ったのですが、その時はゴルフへの未練や執着は全然湧きませんでした。

ゴルフを再開するきっかけになったのは雑誌「MEN'S EX」(世界文化社刊)で当時連載していた『散財日記』っていうコラムでした。ちょうど買いたい物が何もない月があって、編集者との間で「じゃあ、ゴルフクラブ買いましょうよ」という話になり……。純粋にゴルフをやろうと思ったわけではなく、ネタ作りの苦肉の策だったんです(笑)。本格的にやり始めるのは、そのクラブ購入から数年経ってからで、つい2年半前くらいです。まぁ、本格的と言ってもマックス年間5ラウンドなのですが、練習場には週5で通っていて、一度行くと1時間半くらい打っています。

父親から遺伝した
ゴルフ前夜の不眠症

松任谷正隆さん ブランクが長かったんだと実感したのは、キャディバッグからスモールボールが出てきたことですね。クラブの知識も中学くらいで停まっていました。僕の中では、ゴルフクラブといえば「トミー・アーマー」とか「ウイルソン・スタッフ」のまま。昔のクラブの雰囲気とか手造り感が好きで、ゴルフ中断中にも、アメリカのショップで見つけた「マクレガー・ターニー」や「クリーブランド・クラシック」のドライバーを購入したりしていたんです。今もミズノのマッスルバックアイアンを使っているのは、当時のゴルフクラブへの愛着や郷愁があるからなんだと思います。ドライバーは最新モデルの「ファイズ」を使っているので、ゴルフ仲間からは「軽いドライバーと、重いアイアンで、相性悪いんじゃない」って、よく突っ込まれます(笑)。

僕のゴルフの大きな壁は、前日によく眠れないこと。僕の父も上手くはないのですがゴルフをやっていて、その父が興奮するのか、緊張なのか、ゴルフ前日は一睡もできないという人でした。僕は、まんまとそれを受け継いでしまったらしい。それはもう、すごく大切な仕事の前や、翌日が本番とかで寝ておかないと大変なときよりも寝つけない。そうすると朝イチは体調悪いし、力が入るしで、ティショットなんかろくなものではない。それがわかっているので、ゴルフはまず、そことの戦いです。でも周りに聞いてみたら、意外とみんな眠れてないらしい。「なんだ、それで普通なんだ」と。それ以来、無理に眠ろうとするよりも、コンディションが悪い中で、それなりにどう対応するかということだけ考えるようにしています。


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