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2009.01.15


世界中のゴルファーを見ていると やっぱり人間って面白いなと……

 NHK『PGAツアー』中継の顔として、番組を盛り上げている佐渡充高さん。豊富な取材をベースに語られる選手たちの素顔やエピソードは常に新鮮で、時に熱く、時に冷静で、その解説ぶりはゴルフファンの支持が高い。世界中のプレーヤーやコースを取材してきた佐渡さんに、お薦めのゴルフ本を聞いた。

ゴルフはおじいちゃんのスポーツ?!
「でもそれが上手くいかなくて、何クソと思ってね」

ゴルフを始めたのは16歳のときです。ごく普通の「野球大好き少年」でしたが、ヒジ、肩、背中、腰とあちこちが痛み、1年ほど野球ができなかった時期でした。

アプローチは痛みがなかったので、最初はリハビリのつもりで……。そのうち、だんだんゴルフが面白くなってきて、自然にゴルフに入っていったという感じです。

佐渡充高 とはいうものの、実は当時は「ゴルフはおじいちゃんたちのスポーツ」という意識があって、しかも自分は体力もあるし運動神経もいいという自負もあり、ゴルフを甘くみていたんです。止まっているボールを打つなんて簡単だって。それが、やってみると意外と難しい。

僕よりヒョロッとした子が上手いし、飛ぶんです。これが僕の負けじ魂に火をつけまして、「何クソッ」という勢いでゴルフにのめり込みました。1年で80を切れるようになったので、上達はそこそこ早かったんだと思います。でも、高校時代はアンダーパーが出せるようなレベルにはなれず、「こりゃプロになるのは無理かな」って(笑)。

新帝王ワトソンから貰った1000ドルの小切手が
米PGAツアーに魅了されたきっかけだった。

大学ではゴルフ部に入りましたが、ゴルフ解説者という道に進むきっかけは、学生時に開催された太平洋クラブマスターズというトーナメントで、外国人招待選手のキャディをやる機会に恵まれたことです。

トーナメントディレクターが、上智の学生なら英語ができるだろうって。でも実はこれは大きな誤解(笑)。僕は1・2年生のときにギル・モーガン、3・4年生のときに、当時絶頂期で「新帝王」と呼ばれていたトム・ワトソンのバッグを担ぎました。

4年生のとき、「春に卒業なので、来年は社会人です」という話をワトソンにしたら、「ハワイアンオープンを観にきたらどうだ」、と1,000ドルの小切手をくれたんです。当時の為替レートは1ドル=280円くらいだったので、学生にはとんでもない大金です。それをたった2試合だけキャディをした学生にサラリと渡してくれて……。普通は、こんなことできませんよね。

それで、ワトソンという人にまいってしまったのと、こういう人間がプレーするUSPGAツアーというものにすごく惹きつけられました。ゴルフというスポーツは、こうも人を磨くのかって。このときの感激が、報道という形でゴルフに携わっていきたいという気持ちの原点になったと思っています。


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