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2008.12.15


丁寧で説得力のあるレッスンだと『上達する気』がするんだよね

 人気テレビ番組「行列のできる法律相談所」で人気を博している、北村晴男弁護士。実は法律だけでなく、ゴルフにも精通しているアスリート系シングルゴルファーだ。「スコアが悪いのは自分の責任。失敗したらその理由を追求したい」という理論派ゴルファーを唸らせたのは、今、日本で最も優れているコーチの一人・江連忠氏のレッスンだった。

ボスに言われた一言に「カチーン!」
それがゴルフを真剣に取り組むきっかけだった

ゴルフとの出会いは、弁護士になって初めて法律事務所に勤務したとき。事務所のボスが、大のゴルフ好きだったことがきっかけです。僕らイソ弁(事務所に居候=雇われている弁護士)は、ゴルフ強制参加。費用はボスが負担してくれましたけどね。高校卒業まで野球をやっていたので、「ゴルフなんか簡単だろう」と思っていたのですが、全くダメでした。

北村晴男 最初のラウンドは33歳のときで、スコアは79・63の142。ボスに「北村君は、野球はどうか知らんけど、ゴルフは全然ダメだね」と言われ「カチーン!」ときてね。本気で甲子園に行こうと一生懸命やっていたし、卒業してからも野球が自分のアイデンティティのほとんどを占めていたので、「野球はどうか知らんけど」というのが、全否定されたような気がしてね。「ゴルフがこの程度なんだから、高校時代に一生懸命野球をやっていたと言ったって、どうせ大したことないんだろう」と聞こえるわけですよ。被害妄想なんですけど……。

「変なスウィングだし、スポーツなんかできそうもない爺さんに負けてられん!」と、そこから真剣にやるようになりました。事務所の隣のビルに鳥カゴ練習場があって、夜8時になると着替えて1時間練習、終わると事務所に戻り仕事をする、という生活を毎日続けたりしてね。

おかげで100を切るのはわりと早く、ボスにも負けないようになりましたが、それは素人の典型的なゴルフ。「80も出るけど100も出る」というような、自己流のゴルフだったんです。

自分の力だけでゴルフの腕を上げようと思うのは、
「素人が法律問題を自力で解決しようとするのと同じ」

野球をやっていた人は必ず大スライスからスタートしますよね。スライスを一生懸命直そうとすると、今度はものすごいフックになる。するとスコアが全然まとまらない。それでどうしていいか分からなくなって、スランプに陥ってしまってね。

ちょうどその頃、先輩の弁護士がツアープロをいっぱい呼んで、コンペを開いたんです。そのとき一緒に回った高木克仁プロ(写真右)が、プレー中にボソッと同伴のプロに「アマチュアの人もちゃんと打てばもっと飛ぶのにね」と言っていたんですよ。その一言が、僕の心に響いてね。話してみると、高木プロは、ツアーの合間に教えてくれるというので、早速週1回2時間のレッスンをお願いしました。

高木プロがまず言ったことは、「ベストスコアはそう簡単によくならない。だから悪いスコアを削りましょう」。最初は意味がよく分からなかったけど、1年経ったら、100を叩くことがなくなり、悪いスコアが出なくなったんです。

高木プロと出会う前にもいろいろなプロに教わりましたが「こういうスウィングはダメ」と叱られてばかり。でもそれじゃテンションが下がりますよね。高木プロはとにかく丁寧で優しい。だから練習していても楽しいんです。それが上達した一番の秘訣かもしれません。僕は褒められて伸びるタイプですからね(笑)。それから1年後にはシングルになれました。

アマチュアが自分の力で上達できると思ったら、これは傲慢! 素人が法律問題を、自分で勉強して解決しようとしているのと同じなんじゃないかな。


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