My Selection

2012.01.16


ドライバーは“カミカゼ・ウキョウ”、アイアンは“ソヨカゼ・ウキョウ”です

 1992年から1997年にわたり世界最速の舞台であるF1に参戦、日本人最多の95戦に出場し、”カミカゼ・ウキョウ”と呼ばれた片山右京さん。活躍の場はモーターレース界にとどまらず、登山、自転車レースへと広がるばかり。そんな忙しい右京さんだが、シーズンオフには大好きなゴルフをまとめて満喫するという。トップレーサーのプレーぶりから日本人アスリートの海外挑戦まで、話題の尽きない右京ワールドを語ってもらった。

ゴルフ人生のスタートは
川奈での3連続パー

片山右京 僕のゴルフデビューは、F3000に乗り始めた1988年の春。コースは川奈ホテルゴルフコースです。レーサーの先輩である星野一義さんに連れていっていただいたんですが、それまで練習場に行ったこともないまったくの初心者で、クラブを握るのも初めて。

出だしのパー3は第1打をバンカーに入れたものの、ポンとやったらカラーに乗って、そこから10mのパットを沈めてパー。続くパー5、パー4もパーを取り、3連続パースタート。スコアは104でした。見よう見まねのスウィングだったんですけど、正直「ゴルフなんて簡単じゃん」って思っちゃいましたね。だけど、そのあとは苦労した。初めが上手くいったぶん、余計に「こんな難しいスポーツがあったんだ……」って。

92年にF1デビューしてからは、あまりゴルフができなくなって、英国のティレルチームに移った93年あたりはせっかくプレーできても、もう苦しいし、腹が立つしで、一時ゴルフをやめちゃったんです。だから、その頃のラウンドはほんの数回でした。

気持ちに変化があったのは4年前かな。久々にお誘いを受けてやったゴルフは、始めた頃よりスコアが落ちていて。ガッカリするよりも自分にあきれちゃって、思わず大笑いしちゃったんです。そうしたら、急にゴルフが面白くなった。不思議ですよね。大人になったのかなぁ。それからは年に10~15回くらいのペース。レースや自転車がオフになる冬場ばかりなんですけどね。

難しいクラブのドキドキ
この緊張感が大好きです

片山右京 好きなクラブは5番ウッドと4番アイアン。上手だから好きなんじゃないですよ。難しい番手なんで、基本的に上手く打てやしないんです。苦手だから好き。5Wとか4Iのショットには、難しいコーナーを攻めていくような緊張感がある。

たとえば、僕って得意じゃないのに乗馬が好きなんです。馬が走りだす瞬間の緊張感がいい。あと、シーズン最初のスキーで斜面に飛び出す瞬間とか。両方とも、かなりドキドキするんですが、そのドキドキがたまらない。これって、F1レーサーの性(さが)なのかもしれませんね。ちなみにアイアンは4番からで、3番はバッグに入っていません。思うように操作できないから、サスペンションの壊れた車で、モナコを走るみたいになっちゃいます(笑)。

プレースタイルも、やっぱりクルマにたとえちゃいますね。ドライバーショットはF1レーサー。とにかく飛距離を狙って、ガンガン攻めます。だから、フェアウェイでも飛ばし屋ですよ。一方アイアンは超安全運転で、市街地を走るバスの運転手さんみたいなイメージ。“カミカゼ・ウキョウ”が“ソヨカゼ・ウキョウ”になる(笑)。短い番手になるほど距離感と方向性を重視して、堅いプレーを心掛けています。でも、たまに欲張って、FWでクラッシュしちゃうんだよなぁ。

最大のライバルは、マッチこと近藤真彦さん。一緒にプレーする機会が一番多い友人ですが、レベルは「お互いさま」みたいな対決です。でもマッチはずっと江連忠プロにレッスンしてもらっているし、僕は矢野東プロに教わることが多いので、お互いに負けられない。

マッチはとにかく「もってる」ゴルフです。リカバリーでピタッと寄せてきたり、長いパットを先に決めてきたり。5mとか7mをポンポン入れて、とにかく勝負強い。相手にすると、一番嫌なタイプのゴルファーですね(笑)。


次ページへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

運営会社 | プライバシーポリシー