名手・達人の言葉

2014.11.25

大谷公明

日本オープンの第1回(昭和2年)こそアマの赤星六郎が優勝したものの、その赤星に育てられたプロ達――安田幸吉、浅見緑蔵、宮本留吉ら――が、以後の勝利者の列に並んだ。

そのことに業を煮やした大谷はアマに発奮をうながすために「アマが3位以内に入ったら賞牌(盾)を与える」と宣言。

その賞牌とは「麒麟がゴルフボールを口にくわえた図案」で、当時の大家、斉藤素厳に依頼して制作したものだ。その出来栄えに自画自賛したのが表題の「言葉」。

「光明を前途に見る若者は、天空を飛翔する如くひたすら向上の唯一路を目指しうる」と、大谷は巻頭言に記した。

しかし残念ながら、大谷の生存中、その賞牌を与えることは出来なかった。

平成5年(1993年)、実に66年ぶりにアマが3位入賞(片山晋呉)、泉下の大谷は何を思っただろうか。

■大谷光明(おおたに・こうみょう 1885~1961年)
浄土真宗・西本願寺21世門主、明如上人の三男に生まれた。1906年から3年間の英国留学で覚えたゴルフが大谷のその後の生き方を決めた。22年には日本アマに勝つほどの腕前だったが、それ以上の功績があったのは、ルールの正しい解釈と普及に努めたことである。24年、日本ゴルフ協会の設立にも尽力し、理事長や会長などの要職を歴任した。ルールの普及に努めた生き方は、親鸞上人を先祖に持ち、自らも得度した“お坊さんゴルファー”の面目役如であった。

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