名手・達人の言葉

2014.02.12

私は素人ながら研究を重ね、アリソン氏の設計の趣旨を体し、意図を生かしてコースを仕上げることが出来た。

伊藤が仕上げたコースの名はかの廣野ゴルフ倶楽部である。チャールズ・アリソンの設計ではあるのだが、完成するまで彼が居続けるわけではない。したがって現場指揮官の手腕に拠(よ)ることになる。

アリソンが残した設計図(レイアウト図)と説明をもとに、現場指揮官が己の知見、経験で具現化していくわけである。廣野は、伊藤がその現場指揮官だったのだ。

アリソン設計のコースで現存しているのは、その廣野と川奈ホテルGC。川奈の現場指揮官は、日本ゴルフ界にルールの見識をひろめた大谷光明。

伊藤と大谷はともに英国に長く滞在し、リンクスなど名門コースを訪れ、研究、見識を広めている。

来日したウォルター・ヘーゲンが廣野を見て「日本のパインバレーGCだ!」と絶賛したという。

 

【プロフィール】
■伊藤長蔵(いとう・ちょうぞう 1888~1950年)
関西名門の家に生まれ、JGA(日本ゴルフ協会)創立者の1人。1922年、日本で初のゴルフ専門誌『阪神ゴルフ』、後に『ゴルフドム』を創刊し、ゴルフ用語解説書も出版するなど、ゴルフ書籍出版の魁(さきがけ)であった。1925年から大谷光明、赤星鉄馬らと英国に滞在しコースを訪れたり、ゴルフ文献を収集したりで見識を広めている。そのとき、当代随一のゴルフ評論家、バーナード・ダーウィンとも会っている。この後、英文の書『Golfers' Treasures』(ゴルファーズ・トレージャーズ)を英国で出版した。同書は日本人が外国で出版した唯一のゴルフ書であり、JGAのゴルフ・ミュージアムに展示されている。

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