名手・達人の言葉

2014.01.15

ゴルフとは、芝の上でのSMプレーに似てる。

ちょっとお下品な「言葉」だが、サド(加虐者)はコース、マゾ(被虐者)はプレーヤーと仮定すると、なるほどとうなづける。

大叩きしていくら痛めつけられ打ちのめされても、またいそいそとコースに向かうのはゴルフをやらない者にとっては、マゾの快感を求めているとしか思えまい。

フェアフェイの道化師と異名をとるチ・チ。きわどいジョークを口にしたり、パターを刀に見立てて鞘へおさめるパフォーマンスなどは、一部のお堅いゴルファーにとって眉を顰(ひそ)めることには違いない。

ところが面白いことに、チ・チはボビー・ジョーンズ賞を1989年に受賞している。この賞はUSGA(全米ゴルフ協会)が、毎年1人、フェアプレーをした人(プレーヤーだけでなく)を選出するもの。歴代受賞者には戦績もさることながら“お行儀”のいい人たちが並ぶ。フランシス・ウィメットからベン・ホーガン、ビッグスリー、トム・ワトソンら……。

受賞してない名前にはサム・スニード、リー・トレビノ、グレッグ・ノーマンなどがいるが、さもありなんと思う人は多いだろう。

ではなぜチ・チが? それは長い間、匿名で恵まれない子供たちの施設に寄付をしたり、チャリティーゴルフに人一倍熱心だということが評価されたわけだ。つまりゴルフを通じて社会貢献をした“フェアプレー”に、お堅いUSGAもチ・チを認めたのである。

【プロフィール】
■チ・チ・ロドリゲス(1935~)
プエルト・リコ生まれ。貧しい家庭に育ち、19歳まで米陸軍キャンプのゴルフ場でキャディをしながらゴルフを覚える。天賦の才があったのだろう。1930年プロ入りし、米ツアーに参加。63年にはデンバーオープンで初優勝する。以来ツアー8勝し、チャンピオンズツアー入りしてから08年まで22勝をあげる。プエルト・リコのあらゆるスポーツ選手の中でも最も有名。フロリダに母国のジュニアのためのファンデーションを帝王・二クラスとともに立ち上げ、社会的貢献も果たしている。陽気なパフォーマンスでも知られ、「フェアウェイの道化師」と呼ばれ人気を博した。交友の広さはマザー・テレサや、人気歌手ポール・アンカ、サミー・デービスJr.に及んだ。92年、ゴルフ殿堂入り。

ゴルファー別名言集へ ≫≪ ゴルフコラムTOPへ

ゴルフ名言集へ ≫≪ ゴルフコラムTOPへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

運営会社 | プライバシーポリシー