名手・達人の言葉

2012.11.14

もう巡業はやめだ!すぐアメリカへ帰って大農園を買うんだ!――ジーン・サラゼン

1930年代、メジャーに勝つような有名プロたちは国内のみならず外国まで出かけ、エキシビジョンをやって稼いでいた。

これは1934年のことだ。航空会社の後援で、サラゼンは当時、トリックショット・キング(曲打ち王)と呼ばれたジョー・カークウッドと組んで、南米を巡業した。

ある日、リオデジャネイロのホテルのカジノ・ルーレットで、サラゼンは大当たり。300万レイスを儲けた。

サラゼンは金額の大きさに興奮し、カークウッドの部屋に飛び込み、表題の「言葉」を叫んだ。

冷静で几帳面屋のカークウッドは、興奮しているサラゼンを尻目にすぐホテルのカウンターでレイスとドルの為替レートを訊いてきてこういった。

「お前さんは米国ドルでたった850ドル稼いだだけさ。さ、早く寝たほうがいいよ。明日はサンパウロでマッチがあるからね」

――旅がまだ牧歌的な時代のお話でした。

 

■ジーン・サラゼン(1902~1999年)
ニューヨーク州ハリソン市にイタリア系移民の長男として生まれる。貧しい家計を助けるため10歳でキャディになる。17歳で学校は中退。大工の見習いになるが、大病。その後パブリックゴルフ場につとめプロゴルファーへの道が開けた。20歳のとき、「マッチの鬼」といわれたウォルター・ヘーゲンを破り全米プロに勝ち、メジャーでの初勝利をもぎとる。28年には全英オープン、30年全米オープン、33年にはあの有名な15番のダブルイーグルでマスターズを制覇し、世界で最初のグランドスラマーに。ゴルフ殿堂入りもしている。日本ではかつて行われていたトーナメント「ジュンクラシック」のホストとしても親しまれた。

 

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