名手・達人の言葉

2012.04.18

現代の一流プレーヤーのスウィングをよく見ると、一人も完全とはいえない。――トニー・レマ
このレマの「言葉」は、すなわち「基本」とは何かを問うているのだろう。

当時の超一流、A・パーマーはボールに突っこむようにして打ち、フィニッシュも高すぎる。二クラスにしてもバックスウィングで右ひじが離れてしまう(フライング・エルボー)。

このように非オーソドックスのくせを持っていながら、完全なショットをするのは彼らのメッソドに、いわゆる公分母があるからに違いないと、レマはいうのだ。

この公分母こそ「基本」とよばれるべきものなのだろう。その基本にその人の体形やら身体能力を加味してスウィングをつくりあげていく。

パーマーのハイフィニッシュはフックを防ぐため、二クラスのフライング・エルボーはスウィング円弧を大きくつくるための工夫であった。

パーマーは「自信ある我流は、自信なき正統に勝る」と喝破している。この「言葉」からも基本というものがほの見えてくる……。

 

■トニー・レマ(1934~1966)
カリフォルニア州オークランドの生まれ。幼い頃に父を亡くし、家計を助けるため市営コースでキャディをした。この経験がレマを助けた。高校を卒業すると、海兵隊へ入隊。除隊後、サンフランシスコGCのアシスタント・プロとなる。58年、ツアープロとしてデビュー。初優勝は62年、オレンジカウンティ・オープン。63年にも1勝。64年には念願のメジャー、全英オープンに優勝。プレーボーイとして名を馳せていたが、結婚し、これからという時、夫人とともに命を絶った。自家用機が墜落したのだった。落ちた場所がゴルフコースのハザードだったとは皮肉な運命であった。32歳。

 

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