名手・達人の言葉

2011.08.03

スランプは総て技術力でカバーできる。23歳の時、打撃の神様から教わった。以来、僕の座右の銘になっている。――中嶋常幸
この「言葉」は、石川遼の名前が冠したTV番組で、中嶋がゲストとして出演した時、石川がスランプについて質問する形で、中嶋が答えたもの。

勢いだけで成績を残していく時期を過ぎると、必ず停滞――これをスランプというかどうかは別だが――が訪れる。中嶋にも23歳の時、この停滞に陥った。この時期に野球で現役時代、打撃の神様といわれた川上哲治氏に会う機会があった。その時、いわれたのが表題の冒頭部分。

「スランプに陥ると気分転換したらいいとかいわれるけど、そんな甘いものではない。練習をやってやってやり抜き、技術を高めていけば、これだけやったのだからと自信もでき、吹っ切れてメンタル面にも好影響を及ぼす。つまり、心・技・体で技を追っていけば心も体もついてくるということを言いたかったのでしょう」と、川上氏の子息で『父の背番号は16だった』の著作もある貴光氏。

いくら名言であっても訊く気にならなければ伝わらない。果たして、中嶋から石川へ伝わっただろうか?

 

■中嶋常幸(なかじま・つねゆき 1954~)

群馬県生まれ。父・巌氏に英才教育を受け、10歳の頃にはすでにプロゴルファーを目指していた。その英才教育は熾烈を極め、“サイボーグ”“キカイダー”と表現され、マスコミにも頻繁に登場した。18歳で全日本パブリック、日本アマを制覇。21歳の時にプロ転向。2年後の77年にはメジャーの日本プロを獲り、80年代に入ると日本シリーズ、日本プロマッチ、日本オープンを次々に制覇、日本版グランドスラムを達成した。同時期に世界のメジャーにも挑戦。86年のマスターズでは、日本人初のアンダーパーで8位タイ。同年の全英オープンでは、最終日最終組でラウンド。88年、全米プロでは日本人ベストの3位に入るなど大活躍。ジャンボ尾崎、青木功とAON時代を確立し、80~90年代のゴルフシーンをリードした。95年を最後に優勝はなかったが、02年に大復活。現在までツアー通算48勝(歴代3位)。この勝利数はまだまだ伸びそうである。

 

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