名手・達人の言葉

2011.04.20

「レイン・カミング」と私がいうと、「えっ車線が来る? お前のはLANE、雨はRAINだ」――杉本英世
1967年の秋、米ツアー「ハワイアンオープン」に、日本を代表する形で出場した杉本は、なんと朝寝坊をして失格。日本プロゴルフ協会は「あるまじき行為」と怒って、杉本を「日本ツアー1年間出場停止」にした。

困った杉本は米ツアーでのプロテストを受験し、合格。だからよく知られている杉本の日本人初の米ツアーライセンス取得は、実は苦肉の策、「瓢箪から駒」的出来事だったのだ。

ともかく転戦するうえで困ったのは、言葉の問題だった。英語はちんぷんかんぷん。辞書を片時も離さず、耳にした単語をそれで引いて覚える毎日。

一緒に行動して手助けしてくれたのは、沖縄などで米軍キャンプにいたL・トレビノやO・ムーディ、それにプエルトリコ出身のC・ロドリゲスだった。

表題の「言葉」は、そんな英語の勉強中の彼らとのやりとり。

日本人には難しいといわれる「R」と「L」の発音は、「レインはレの前にRをつけてから言え」と特訓されたという。

まさに、窮すれば通ず。国際派・スギモトはこうして誕生したのだ。

 

■杉本英世(すぎもと・ひでよ 1938~)

静岡県伊東市川奈で生まれ、川奈ホテルGCで修行。59年プロ転向。パワー時代の申し子として“ビッグスギ”の愛称で慕われた。67年、日本人プロとして初の米ツアーライセンスを得て嚆矢(こうし)となった。69年には日本オープンを始め、年間6勝。試合の少ない当時としては脅威的記録だった。通算15勝。理論家でレッスン書多数執筆。テレビ解説でもお馴染み。

 

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