名手・達人の言葉

2011.03.16

君のプレーは、チャンピオンにふさわしい素晴らしいゴルフだった。しかし、私もこの試合は勝ちたかったんだ。――ジャック・ニクラス
1980年、バルタスロールCCで行われた全米オープン、最終日は驚きと好奇で騒然としていた。
東洋の“片田舎”から出てきたあんちゃん風の男が、時の帝王・ニクラスとがっぷり四つに組んで、一歩もヒケをとらなかったからだ。

その男の名は、青木功。選手紹介されるアナウンスも「ISAO AOKI」と発音できずに、「ISEO EOKI」と。それほど米ツアーでは認識されていなかった。

そんな男が4日間、帝王と最終組で回り、あわやという場面を演出したのである。

一方、ニクラスもデビュー以来、毎年勝ち星をあげていたのが、78年に勝ってからまる1年勝利がなく、帝王の落日が噂されていた。ニクラスとしても、負けるわけにはいかなかったのだ。

ニクラスは“ジャック・イズ・バック”と熱狂するギャラリーにこたえ、2打差で青木を振り切り16個目のメジャータイトルを手にした。試合後、帝王は青木のアプローチを「100ヤード以内なら世界一」と讃えた。

青木は「勝たなくてよかったよ。勝ってたらギャラリーに殺されてたよ」と半分マジのジョークを飛ばして笑った。

 
 

■ジャック・ニクラス(1940年~)

米国・オハイオ州生まれ。10歳でゴルフを覚え、12歳から5年連続で州ジュニア選手権に優勝し、神童と呼ばれる。その後全米アマを2度制し、61年にプロ入りした。その翌年、全米オープンに優勝するが、当時のヒーロー、A・パーマーを破っての勝利と太めの体格のためか、敵役となる。その後巨漢からスリムへ、GIカットから長髪へイメージチェンジを果たし、帝王と呼ばれるようになる。ツアー73勝、シニア他32勝。なかでも4大メジャー18勝は未だ破られず、4大メジャーでの2位も19回と圧倒的。グランドスラマーであり、殿堂入りも果たした、20世紀最高のゴルファーである。

 

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