名手・達人の言葉

2011.01.26

ムッシュー、フランスではずっと昔からメートル法でさー。――ボビー・ロックについた少年キャディ
ゴルフの発祥地と言われるスコットランド(英国)では、ゴルフの距離表示は当然「ヤード法」である。だからそれに倣(なら)って、各国とも「ヤード法」で距離を表示しているのが普通だ。

わが日本でも、一時期、国で採用している「メートル法」に「ヤード法」を換算して表示していたが、また元の「ヤード法」に戻った。それでもグリーン上はメートルで表示するというしきたりは残ったが。

ともかく、フランスでの話である。

南アフリカの名手、ボビー・ロックがフランスのサン・クルーのコースでプレーした時のこと。

あるショートホールの距離表示が110と書いてあったので、ロックはそれに合うクラブで打った。しかし、ボールはナイスショットであったにもかかわらず、かなりショートしてグリーン手前のバンカーへ。

ロックは不審に思って「この110ヤードは長すぎるぜ」と、かたわらの少年キャディに問うた。すると片言の英語で答えたのが表題の「言葉」である。

ロックの祖国は英国の植民地から独立した国。「ヤード法」であることを毫(ごう)も疑わなかったであろう。

フランスの3大発明は、革命と税制(消費税)、それにメートル法と言われている。誇り高きフランスが自国で発明した表示法を変えるわけがないというお話――。

 

■ボビー・ロック(アーサー・ダーシー・ロック 1917~)

南アフリカ生まれ。父親は北アイルランドからの移住で、運動具店を家業にして成功。その父親から球聖B・ジョーンズの本を与えられて薫陶を受け、18歳で南アオープンに優勝。38年プロ入りした年にニュージランド、アイルランド両オープン、次の年にはオランダオープンを制している。米ツアーへは47年から2年半参戦し、59試合に出て13勝、2位が10回と赫々たる戦績を残している。その後、なぜか米ツアーへは背を向け、49、50、52、57年と全英オープン4回優勝。他にフランス、アイルランド、スイス、ドイツ、エジプト、オーストラリア、メキシコ、カナダの各オープンも制し、コスモポリタンの面目が躍如している。

 

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