名手・達人の言葉

2010.04.28

ほんのしばらくいるだけだ。あせるな。くよくよするな。途中、花をみつけたら匂いをかぐのだ。――ウォルター・ヘーゲン
 

 ヘーゲンは融通無碍(ゆうずうむげ)、プレーにもライフスタイルにも“華”があったという。

 前夜のパーティの白いタキシードのまま、ロールスロイスで試合会場に乗りつけたり、プレーではティショットが大きく曲がり、深いラフの中にもかかわらず、ピンそばにピタリと寄せたり。

 メジャーで11勝もしていて、記録にも記憶にも残った人である。初めてプロゴルファーを社会的に認知した人でも知られる。

 そんなヘーゲンが放った、実に詩的な「言葉」である。人生にも喩(たと)えられよう。ほんの短い間のこの世、ゆっくりと花でも愛でて生きようじゃないかと。

 ラフの中にでも可憐な花を見つけたらとってはいけない。匂いをかぐだけだ。自分のミスショットに腹を立て、野草などクラブで切り払うなど言語道断。そういう輩(やから)は自分の頭でも叩くがいい。

 そんなことさえ言外に“匂って”くるような「言葉」である。

 

■ウォルター・ヘーゲン(1892~1969年)

米国・ニューヨーク生まれ。ツアーだけで生計を立てた最初の人で、プロゴルファーの地位を高めたと評価されている。真っ白なロールスロイス、白いタキシード姿で現れ、車で着替えをしたのは、当時ハウスに入れなかったプロの地位への反抗だったのだろう。ゴルフのスキルは天才的で「ピアニストのタッチと、金庫破りのデリケートさを持った男」と評され、一世を風靡した。全英オープン4回、全米オープン2回、全米プロ5回制覇し、メジャー優勝回数は歴代3位の実績を誇る。ボビー・ジョーンズとはまた違う次元で、ゴルフ史に大きくその名を残している。

 

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