名手・達人の言葉

2010.04.07

ゴルフに完璧を求めてはいけない。――ニック・ファルド
 

 ファルドは全盛の頃、完璧主義者といわれた。どんなスーパーショットを放ってもニコリともしないし、冷静沈着。試合会場でもラウンドが終わると練習場で最後まで黙々とボールを打ち続ける。そのゴルフスタイルは、完璧なスウィング、ショットを求めていると誰もに思わせた。

 それを覆(くつがえ)すような表題のような「言葉」を吐いたのは、1999年に日本でのトーナメントに出場するため来日したときだった。

「完璧なスウィングが、完璧なショットを生むわけじゃない。まして完璧なショットが完璧なスコアを生むわけじゃない。そこには常に誤差があるものだからね。しかしだからこそゴルフはおもしろいし、難しい」とファルド。

 だが、しかし完璧を求めなければ完璧に近づくことはないのだから、完璧を求めないが、完璧を求める意思と行為は必要なのである。

 何だか禅問答みたいになってしまったが、ゴルフにはアンビヴァレンツ(二律背反)な要素があるのは否めないのである。

 

■ニック・ファルド(1957~)

英国・イングランド生まれ。14歳の時、当時の帝王ニクラスがマスターズで活躍するTVを見てゴルファーをめざす。76年プロ入りし、欧州で転戦後、81年よりPGAツアーに参戦。名伯楽D・レッドベターのアドバイスを受けながら、PGAツアー9勝。その中には全英オープン(87、90、92年)、マスターズ(89、90、96年)のメジャー6勝が含まれる。96年のマスターズでは、6打差あったG・ノーマンを逆転し優勝した。他ヨーロッパ各地で39勝。世界ランキング1位にも97週在位し、いわばタイガー以前の第一人者であった。97年ゴルフ殿堂入り。07年チャンピオンズツアーに参戦したが、2010年現在、勝利はまだない。

 

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