名手・達人の言葉

2009.12.02

これはメジャーのゴルフトーナメントで、有名人の顔見世興行ではない。■ジャック・ニクラス
 

 かってニクラスと呼ぶときには、必ず「帝王」との冠詞がついた。完璧主義者であった。今もメジャータイトル獲得数、18勝の記録は破られていない。タイガー・ウッズが14勝と迫ってきてはいるが……。

 そんなニクラスが05年、65歳のときに、歴代優勝者の資格で出場してきたマスターズと全英オープンを引退すると発表した。そのときの「言葉」が表題のそれだ。

 そのあとに続く「言葉」を要約すると――。

「もしこのメジャーでプレーするなら、他の出場者と争えるだけのものがなければならない。もうタイガーらとは争えない。このコースは難しすぎる。年齢を経るということはこういうことなんだろう。今年、ここに来たのは何とかラウンドをこなし、楽しんで、みんなにちゃんとしたお別れをいうためにきたんだ」

 これはニクラスが出場しなければ、もう一人の出場枠があるわけで、若いプレーヤーにチャンスを与えるという意味もあろう。そして何よりメジャータイトルに情熱を燃やした男として、メジャーそのもののプライドを傷つけてならないとの思いであったのだろうと推察する。

 

■ジャック・二クラス(1940年~)

米国オハイオ州生まれ。10歳でゴルフを覚え、12歳から5年連続で州ジュニア選手権に優勝し、神童と呼ばれる。その後全米アマを2度制し、61年にプロ入りした。その翌年、全米オープンに優勝するが、当時のヒーロー、A・パーマーを破っての勝利と太めの体格のためか、敵役となる。その後巨漢からスリムへ、GIカットから長髪へイメージチェンジを果たし、帝王と呼ばれるようになる。ツアー73勝、シニア他32勝。なかでも4大メジャー18勝は未だ破られず、4大メジャーでの2位も19回と圧倒的。グランドスラマーであり、殿堂入りも果たした、20世紀最高のゴルファーである。

 

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