名手・達人の言葉

2009.10.14

目に見えない力が私を引っ張ってくれたのかもしれない。――トム・ワトソン
 

 2009年の全英オープンで、59歳のT・ワトソンが142年ぶりの最年長V記録を逃した直後のインタビューでの「言葉」であるが、その「言葉」には実は続きがある。

「ブルースが見ていてくれたのか、上にいる多くの人が私を応援してくれたのもしれない」

 ブルースとは、ワトソンのキャデイを長くつとめ、兄弟以上、文字通りの親友になり、2004年に難病・ルーゲーリック病で他界したブルース・エドワーズのことである。

「スピリッツ(霊性)的なものを感じた1週間だった。コースに絶対何かがいた。その何かがここまで導いてくれたのだ。ターンベリー(09年全英オープン開催コース)だからかもしれないね」

 ターンベリーでは1977年に帝王二クラスと死闘を演じ、ワトソンが新帝王の戴冠を手に入れた勝利として、人々の記憶に刻まれている。

 ゾーンに入ったのとも違う、こんな日が一生に一度はあるのかもしれない。

 話は変わるが映画『ヴァガーバンスの伝説』にも、スピリッツ・ゴルフの世界が描かれている。

 試合後、ワトソンが記者から「明日の新聞の見出しはどうなると思う?」と聞かれ、しばらくしはにかみながらこう言った。

「The old fogey olmost did it」(時代遅れの人、もう一歩及ばず)、と……。

 

■トム・ワトソン(トーマス・スタジェス・ワトソン)(1949年~)

米国・ミズーリ州カンザスシティ生まれ。スタンフォード大学時代は勉学に力を注いだのか、これといった成績は残していない。71年プロ入りと同時にツアー参加。ツアーでの勝利39。メジャーは全米オープン1勝(82年)、マスターズ2勝(77、81年)、全英オープン5勝(74、77、80、82、83年)計8勝。帝王二クラスを継ぐ新帝王といわれるまでになったが、極度のイップスに襲われ、全米プロはとれず、グランドスラマーにはなっていない。シニア、他の勝利を加えれば55勝をこえる。知性派として知られ、88年にはゴルフ殿堂入りも果たした。

 

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