名手・達人の言葉

2009.05.27

一生懸命にならな損、あきらめたらあかん。――杉原輝雄
 

 今年6月で72歳になる杉原輝雄。永久シードを獲得しているため、今も主なレギュラーツアーに出場している。春先のビッグゲーム「中日クラウンズ」は、第1回大会から今年の第50回大会まで、連続50回出場を達成した。

 この50年の間に大きな病を2度も経験し、1998年には前立腺ガンを患っているにも拘らず、この偉業。

 表題の「言葉」はこの偉業の感想を問われてのものだ。

「たとえボールが林に入っても、ゴルフはそこからや。あきらめたら何もならん。ガンかてそうや。なったものはしょうがない。そこから一生懸命ならな、自分が損するだけやないか」
と淡々と語るのだ。

 この“損”という表現が何とも杉原らしい。元々、自分はマイナスからの出発だった。ドライバーの飛距離は若いときでも220ヤードしかなかった。このマイナスをプラスに変えるための努力は自分のためのこと。決して他人のためではない。だから、努力しなければ自分に損という哲学なのだ。

「どんなことを言っても試合がなければ連続出場もありません。大事なことは試合があるということですよ」

 スポンサーへの感謝も忘れない。この大局観。体は小柄なのに、心はとてつもなくでっかい。

 

■すぎはら・てるお(1937年~)

大阪府生まれ。茨木CCに就職し、夜間高校に通いながら研修生(当時の呼び方は違ったが)としてゴルフを覚える。小柄で飛距離が伸びず苦労したが、両腕の五角形を保ったまま手首を使わない独特の打法で、正確無比な技術を手に入れていく。AON(青木、尾崎、中嶋)3強のパワーゴルフの時代に対峙して、レギュラーツアー54勝、海外(香港オープン)1勝、シニア6勝をあげている。約10年前、前立腺ガンと診断されたが、独特の加圧式トレーニングによってガンと闘い、トーナメント出場への執念とゴルフの啓発活動に積極的に取り組んでいる。

 

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