名手・達人の言葉

2008.09.10

自分のスウィングが完成したと思うことがあるが、翌日には私の帽子さえ打つことが出来なくなったりする。ゴルフは難しい。 ジャック・二クラス

 人生は不可解なり、といって滝壺に飛び込んだ人がいたが、ゴルフもまた不可解。

 同じ人間が、68のスコアを出したかと思うと、次の日には80を叩くことは日常茶飯事である。

 このシリーズの第1回目で紹介したが、48歳の倉本昌弘が12アンダー、59の日本新記録を樹立したとき、次の日はたしかパープレーぐらいだった。

 理知派、理論派といわれる倉本さえその不可解さには当惑していた。

「なぜゴルファーとしての全盛時には出ずに、48歳になってから、それもたった1日だけあんなスコアが出たんでしょうね」

 ゴルフ場のあちこちで「よし、これだ! わかった!」とか、「もう開眼した!」などのつぶやきや、歓声が聞かれる。

 山岳コースなのにカイガン(海岸)なんていわないでと、茶々をいれたくなるほど開眼をくりかえすご仁もいる。

 しかし、あの帝王と呼ばれ、20世紀最高のゴルファーと形容されたニクラスでさえ、表題の「言葉」を残しているのだ。

 自分のスウィング、ショットが完成したと思うのはあくまで錯覚だし、ラウンドにおいては解かることはひとつもなく、一寸先は闇だということを帝王は教えてくれているのである。
 
 
■ジャック・二クラス
(1940年~)
米国オハイオ州生まれ。10歳でゴルフを覚え、12歳から5年連続で州ジュニア選手権優勝。神童と呼ばれ、その後も全米アマ2勝して、61年プロ入り。そして翌年にははやくも全米オープン優勝。そのときはヒーロー、A・パーマーを破っての勝利で、太ってもいて敵役となった。しかし72年には巨漢からスリムへ、GIカットから長髪へイメージチェンジを果たし、帝王とよばれる道をひた走った。ツアー73勝。シニア他32勝。なかでも4大メジャー勝利数18は未だ破られていないし、同じく4大メジャーでの2位も19回と圧倒的。もちろんグランドスラマーで、殿堂入りも果たしている。20世紀最大のゴルファーにも選ばれている。

 

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