名手・達人の言葉

2006.06.28

飛ばないもんはフェアウェイの光ってるとこへ打てばええ。 杉原輝雄

身長162cm、体重60kgの小兵であった杉原は飛距離が出なかった。
だからコースを利用して飛ばす工夫をつねづね怠らなかった。

冒頭の言葉はそんな工夫の一端を紹介したものである。

フェアウェイは芝を刈る時、縦に半分にして交互に刈っていく。
ティグラウンドからグリーン方向に刈った部分は順目となり、
反対にグリーンからティに刈ってくれば逆目となることは
ご理解いただけるだろう。

そして太陽が出ていれば順目の部分は光を反射して白く光る。
この部分にテイショットすればランによって飛距離が稼げると、
杉原はいったわけだ。

夏の芝など20ヤード近く違ってくるだろう。

瑣末なことをという人もいるだろうが、しかし大事なことは、
この言葉に象徴されるように、「負」を「正」に変える工夫を
それこそ死ぬほど杉原は考えていた、ということであろう。

その思考がパワー不足を補って、あまりあるショットの正確性と、
「グリーンの魔術師」と呼ばれたほど
抜きん出た小技のスキルをつくりあげたのである。

60年代から80年代の長きにわたって、ツアー界に特異な存在感を示した。
レギュラツアーで54勝、永久シードも手にいれている。

現在、前立腺ガンと闘いながらもレギュラーツアーにこだわり続けている。

 
■杉原 輝雄
(すぎはら・てるお 1937年~)
大阪府生まれ。茨木CCに就職。夜間高校に通いながら研修生(その頃こんな呼び方はなかったが)として、先輩プロを見てゴルフを覚える。その頃から飛ばなかったが、両腕の五角形を崩さず、手首を使わない独特の打法で正確無比な技術を手に入れていく。AON(青木、尾崎、中嶋)3強のパワーゴルフの時代に対峙して、レギュラーツアー54勝、海外(香港オープン)1勝、シニア6勝をあげている。10年ほど前、前立腺ガンと診断されたが、独特の加圧式トレによってガンと闘い、なおもトーナメントへの執念をかくさない。

 

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