名手・達人の言葉

2005.10.12

しゃあんめー  青木功

名言というより、口癖といってもいいだろうが、この言葉にゴルフの特質が垣間見えるのでとりあげてみた。

『しゃーあんめー』とは「しょうがない」ということの、青木が生まれ育った千葉県我孫子の方言である。

ここぞというときのパット、どうしても入れたい、しかしオーバーして3パットも怖い……。そんな優柔不断な考えでは勝負に勝つことはできない。

入れると決断したらカップの向こう側めがけて打つことだ。もしそれが外れても命まではとられやしない。しゃーあんめー!

いわば開き直りの決断。だから青木のパットの球足は生きていた。直線的なラインをつくって、カップの向こう側にガツンと当たって入る乾坤一擲のパットはこの開き直りにあったのだ。

また、一か八かのショットでもそうだ。もし失敗しても、しゃーあんめーと悔いをいつまでも引きずらない。

これはタイガー・ウッズの「10ヤードルール」にも似ている。つまり10ヤード歩くうちにミスの悔いを断ち切り、次の場面へと頭をすっかり切り換えるわけだ。

ゴルフはミスをするものである。そしてそのミスを悔やんでいても次のナイスショットは生まれるべくもない。

青木の見事な思考術が、しゃーあんめーという言葉に結実している。

 

■あおき・いさお
(1942年~)
1942年8月31日、千葉県我孫子市生まれ。29歳で「関東プロ」に初優勝と遅咲きながら、それからの活躍はジャンボ尾崎と人気実力とも二分し、日本プロトーナメントを隆盛に導いた。国内での勝利数もさることながら、海外での活躍は、『オリエンタルマジシャン』と呼ばれ、「世界のアオキ」と絶賛された。とくに、80年、全米オープンでの帝王二クラスとの死闘は伝説として後世に長くつたえられるだろう。国内56勝。シニア7勝、海外4勝、海外シニア9勝、海外グランドシニア3勝。2004年、アメリカでゴルフ殿堂入り。

 

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