名手・達人の言葉

2005.01.20

トーナメントではナイスショットをたくさん打つより、ミスショットを少なく打つほうが勝つのだ ――赤星六郎

 ストロークプレーの本質を衝いた名言である。

 なぜなら、トーナメントではスコアをを競うのであって、ナイスショットを競うのではないのだから。ナイスショットはスコアを縮める手段ではあるが、すべてではないのである。ナイスショットを続けてもパットが入らなければ、アンダーのスコアにはならないし、そこそこの当たりでもびっくりするほどのアンダーが出たりする。

 しかし、ドライバーが曲がり、林のなかにでもいれたら、パーでさえ危うくなる。つまり、ミスショットは大叩きの可能性を秘めているわけで、それは全米、全英オープンなどのメジャー競技をみれば明らかである。メジャーではコースの難易度を可能な限りあげてセッティングされ、ひとつのミスが命取りになることは日常茶飯事である。300ヤードのナイスドライブより、260ヤードでもいいから、曲がらないそこそこのショットを継続することが、勝利への近道となるのだ。

 球聖ボビー・ジョーンズをして「トーナメントゴルフとゴルフがある。もう私はゴルフをしたいのだ」といって、引退した。この言葉の裏には、一度としてミスが許されないトーナメントゴルフの過酷さが表現されている。愉しむのは『ゴルフ』なんだと。

 ともかく、ダッファーは何はともあれ、ナイスショットのみを希求する。練習場シングルはこの延長線にある。

 

■赤星六郎
1898~1944年。戦前、米国に留学した四郎と六郎は帰国し、米国でのゴルフ体験から、日本でも楽しいゴルフを普及することに努め、日本ゴルフ草創期を築いた。第一回日本オープンはアマチュアながら優勝。以来アマチュアが勝った例はない。その後、後進の指導、ゴルフ場設計に足跡を残した。我孫子GC、相模CCがその作品。

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