数字の部屋

2012.01.26

林由郎が育てた賞金王は何人?

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 年末年始、ゴルフ界では訃報が続きました。12月には杉原輝雄プロが亡くなり、年が明けた1月2日には林由郎プロが逝去。日本のゴルフ界を支えた人がまた一人旅立ちました。

「林さんは日本のゴルフの黎明期を支えた名プレイヤーね。10歳の時に千葉の我孫子GCでキャディとして働き始め、16歳でプロ入り。以後、日本オープン2勝、日本プロで4勝を挙げるなど通算12勝と活躍。宮本留吉、中村寅吉、そして戸田藤一郎プロらと、戦後のゴルフを盛り上げたのよね」

逸話の多い選手としても有名です。最も有名なのは戦後行われたエキシビションマッチでの空振り。失笑が飛び交い、とてもへこんだそうです。

「その時、林さんは同伴競技者の戸田藤一郎プロから欠点を指摘された。それから林プロは、スウィング改造に取り組みフック・スライスを自在に操る技術を身につけたのだったわ」

他人のアドバイスを聞く素直な姿勢が若き林プロを成長させたわけですね。

「もうひとつ面白いエピソードとして、軍隊時代の蹄鉄作りの話があるわ。誰もがいやがる仕事だけど、ハンマーの使い方がバンカーショットと同じ要領であることに気づいた林さんは、熱心に作業を行い優秀な工務兵として評価されたそうよ。お蔭でバンカーショットの名手になったことは言うまでもないわね」

柔らか頭というか、豊かな創造力の持ち主ですね。ところで林プロといえば、青木功プロや尾崎3兄弟を育てたことでも知られています。

「いわゆる“我孫子一門”ね。『技術は盗むもの』という持論から、弟子たちには自分の真似をさせて技を覚え込ませた。その結果、ここから育った賞金王は……」

あっ、その先は僕に言わせてください! 林プロが育てた賞金王は、青木功、尾崎将司、尾崎直道、飯合肇、福嶋晃子。そして2002年に欧州シニアツアーで賞金王に輝いた海老原清治の6選手。多くの名選手を育てたことから“キングメーカー”と呼ばれたそうです。

「尾崎将司選手は、『おとうちゃん』と呼んで親しみを表していたそうよ……自らプレーヤーとしてゴルフ黎明期を支え、一線を退いた後は、師匠として名選手を育て上げた。そう考えると、林由郎プロが成し遂げた仕事の大きさが分かるわね」

林プロ、長い間本当にご苦労様でした。安らかにお眠りください。

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