僕のマグノリアレーン

2014.11.14

【第183回】
バッバのようにボディターンは全力で

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。今週は、三井住友VISA太平洋マスターズに出場中のバッバ・ワトソンから“飛距離アップ”のある共通点を考察します。

スライスにこだわるバッバのスウィングも
アマチュアゴルファーに役立つ!?

上杉 いや~、すごいですね、バッバ・ワトソンは。先週はHSBCで勝ち、今週は三井住友VISA太平洋マスターズで大暴れしています。

中井 僕も、同じPING契約プロとして応援していますが、最近のバッバの活躍はすごいですね。今年はマスターズにも勝ったし、キャリアでも最高の1年って感じなんじゃないでしょうか。

上杉 でも……世界のトップ選手にこんなことを言うのもなんですが、球筋がな~。やっぱり上級者やトッププロといえばドローボール、もしくは美しいフェードボール。バッバの球筋って、はっきり言ってスライスですよね。

中井 まさにあのスライスボールこそ、バッバの強さの秘密であり、魅力だと僕は思いますよ。上杉さんの言うとおり、あの球筋は紛れもなくスライス。ドローやフェードとは、真っすぐ打ち出された球が落ち際で右、もしくは左に切れる球のことですが、バッバのドライバーは右に打ち出して左に曲がる、右利きでいえば左に打ち出して右に曲がる、正真正銘のスライスボールです。

上杉 忘れもしない今年のマスターズ最終日の15番ホール。ティショットでとんでもない距離を飛ばしていましたよね。スライスで。

中井 彼の特徴は、「ものすごく曲げにくいドライバーで、曲げる」ところにあります。使用クラブはG30という、ミスに対しての許容力がすごく高いクラブ。それを10数度オープンフェースにして、グリップの下巻きテープを10巻以上して超々極太グリップにしている。はっきり言って、ドライバーというよりハンマーみたいなブツを使って、安定したスライスを打っている。絶対に逆球が出ないという安心感があるから、あれだけブッ叩けるんでしょう、たぶん。

上杉 でもな~、さすがにアマチュアの、というか私のゴルフの参考にはなり<ませんよね。体格も違いすぎるし。 中井 いや、そんなことないですよ。むしろ、バッバのスウィングには、是非とも参考にしていただきたい点が、少なくとも2点あります。

上杉 ホントに?(疑)

足の位置がずれるくらい
思いっきりカラダを回そう

バッバ・ワトソン
[写真]抜群の飛距離を誇るバッバのドライバーショット、要必見!

中井 ホントですって。まずは、トップの位置から真下にエネルギーを使っている点。上杉さんもそうですが、多くのアマチュアはついつい手でクラブを引き下ろしてしまいます。しかし、バッバのスウィングをよーく見ると、あくまで手とクラブが落下するのに任せている。

上杉 あ~、その感覚が持てるときって、飛ぶんですよね。

中井 クラブの性能はそうしないと解放されないですからね。バッバの場合、腕とクラブを真下に落とすことでエネルギーを生み、そこに強烈なカラダのターンを加えることによって、爆発的な飛距離を実現しています。このとき参考にしてもらいたいのが、バッバの右足の使い方。右利きの人でいえば左足の使い方です。

上杉 そういえば、バッバって下半身がよく動きますよね、スウィング中に。

中井 ですね。中でもここ一番で振ったときの右足の使い方がすごい。インパクト後に、昔ヤクルトスワローズにいた八重樫幸雄さんみたいになりますから。

上杉 相変わらずマニアックなことを言う人ですね。つまり、オープンになるということですか。

中井 そういうことです。アドレスの位置より、右利きの人でいう左後方に足がズレる。それくらい強烈にボディターンしているんです。

上杉 いや~、飛びそうだけど、それは無理でしょう、アマチュアには。カラダも硬いし、なんか知らないけどお腹も出てきたし……。

中井 だからこそ、バッバを見習って足の位置がズレるくらい思い切りカラダを回してもらいたいんですよ。具体的には、インパクトで左足を左斜め後ろに動かすイメージで、カラダをターンさせるんです。ふだん手打ちの人は、これによって強制的にボディターンすることになります。フィニッシュなんてとらなくていいです。

上杉 うーん、たしかに飛ぶには飛びそうですね。

中井 普段手打ちの人ほど、劇的に飛距離が伸びると思いますよ。上杉さんも試してみたほうがいいです。

上杉 飛距離アップはゴルファーの永遠の夢ですからね。わかりました、私も試してみますよ、「八重樫打法」を……!

中井 「バッバ打法」なんですけどね……。

 

いま、もっとも注目を集めるトッププロのひとりであるバッバ・ワトソン。体格も力も違うので、学べる部分が見当たらないかと思いきや、彼の「強烈なボディターン」は飛距離アップだけでなく、手打ちゴルファーにも役立つ秘密が隠されていたのだ! ということで来週も、目指せ、マスターズ!



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