僕のマグノリアレーン

2014.09.12

【第176回】
まずはアプローチの基準を知ろう

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。今週は、どんな距離からのアプローチにも応用できる方法論を伝授します。

大崩れがなくなったことは上達の証し
しかし、真の上級者になるには罠が……

上杉 さて、短いボギーパットを沈めて、と。おつかれさまでしたーっ。

中井 おつかれさまでした。上杉さん、結局スコアはいくつでした?

上杉 今のホール、パーパットを惜しくも外してボギーでしたから……84かな。

中井 やはり……上杉さん、最近70台の出る確率が、以前より減っていませんか?

上杉 ギクッ! それがおかしいんですよ、中井プロ。以前よりショットは曲がらないし、飛距離も出ていて、OBや3パットをしている記憶もないのに、上がってみればなんとなく80台なんです。

中井 大崩れがなくなった――それは明らかに「上達」と言えます。しかし、どうやらハマってしまったようですね。真の上級者への道に仕掛けられた、ゴルフの罠に……。

上杉 わなっ。なんですか、それは。虎の罠? 蛇の罠?

中井 穴です、それを言うなら。

上杉 失礼しました。

なにげなく打った時に飛んだ距離=
なにげなく寄せられる距離

上杉隆
[写真]上杉の「基準」は「サンドで37ヤード」。それを知れば、グリーン周りでも少し距離のあるラフからも寄せられる。

中井 簡単にいうと、最近の上杉さんは大崩れしていませんが、ほぼ毎回「小崩れ」しているんです。小崩れとは、具体的には「オッケーボギー」。上杉さん、「1.5メートルほどのパーパットを惜しくも外してボギー」が最近多くないですか?

上杉 おっしゃる通りにもほどがある……。ティショットで飛ばし、セカンドでグリーンをわずかに外したときなど、アプローチでそこそこ寄って、それが入らない……。

中井 それです。

上杉 アレか……プレーとしては全然悪くないし、ミスしている気にならないんですよね。それが続いて気が付けば「42・43」みたいな。

中井 それが「罠」なんです。以前の上杉さんはもっと曲がっていて、もっと悪いライからアプローチしていました。にもかかわらず、以前のほうが寄っていたんです。それだけ、一打に集中していた。はっきり言って、今の上杉さんはショットに満足して、アプローチに気合が入ってないんです。それが小崩れにつながっている。

上杉 ガーン。一生懸命やってるつもりなんですが……。

中井 そもそも上杉さんは、「基本以外」のアプローチはプロ顔負けに上手いのに、なんでもないアプローチで凡ミスするじゃないですか。なんなんですか、一体。

上杉 野良ゴルフ育ちですからね。

中井 胸を張らないでください。ともかく、いまさらですが上杉さんに必要なのは、アプローチの「基準」です。いいですか? 上杉さんの場合、「サンドで打って37ヤード」。それがすべての基準です。

上杉 なっ、なんですかその中途半端な数字は!

中井 何年間も上杉さんのゴルフを見てきての僕の結論です。上杉さんは、37ヤードくらいの距離だと実にスムーズに、気持ちよくスウィングして寄せてくる。しかし、25ヤードとか45ヤードだと、途端にダフったり距離感を大きく間違えたりしています。

上杉 詳しいですね~。

中井 この「なにげな~く寄せられる距離」は、読者のみなさんにも絶対ありますから、必ず把握してください。基本的に、ふだんアプローチで使うクラブでなにげな~く打ったときに飛んだ距離、それが「なにげな~く寄せられる距離」です。

上杉 わかった! この距離を基準にすればいいわけですね。

中井 そうですそうです。上杉さんの場合、「37ヤード」を基準に、25ヤード前後を打つ時は左足の荷重を強め、フェースを少し開いて打つ。45ヤード前後を打つ時は、サンドではなくアプローチウェッジを使えばいいんです。基準さえできれば、あとは微調整で済みます。

上杉 なるほどー!

中井 あと、できればサードショットの距離をしっかりと知る習慣をつけたいですね。プレーを遅らせない範囲で、計測器を使うなり、キャディさんに訊くなりして、「今から打つ距離」を正確に知る。それを習慣づけると、自分の中での引き出しがどんどん増えて、「小崩れ」を防げると思いますよ!

 

ひとりひとり違う、アプローチで飛ぶ距離の「基準」。そこさえ掴んでおけば、どんな距離でも対応できる。これでアナタもアプローチの名手に!? ということで来週も、目指せ、マスターズ!



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