僕のマグノリアレーン

2014.09.05

【第175回】
「グリップ」をゆっくり振ろう

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。今週は、「ゆっくり振る」となぜミスをしにくいのか、中井プロが力説しています。

松山英樹や宮里藍など
「ゆっくり振る」プロは多い!

中井 さて、今日はラウンド取材にきています。上杉さん、今日のラウンドのテーマはなんですか?

上杉 発表しましょう。本日のテーマは「ゆっくり振る」! これですよ。

中井 なるほど。松山英樹プロや宮里藍プロなど、ゆっくり振る名手は多くいます。

上杉 自分のゴルフを冷静に見直したときに、どうも打ち急いだときにミスをしているような気がするんですよね。逆にいうと、打ち急いだとき以外はミスをしていない気がするんですよ。ということは、ゆっくり振ればミスをしない、ということじゃないですか。

中井 うーん、すさまじい理屈。ただ、私としても「ゆっくり振る」こと自体は大賛成です。ともかく打ってみてください。

上杉 了解です。とにかくゆっくり、ゆっくり、ゆっくり……(と、打つ)。

中井 おおっ、ナイッショー!

上杉 いきなり成果が出たっ。

中井 おお! すごい飛んでる。僕のドライバーショットは平均で290ヤード前後ですが、今の一打はそれに迫るくらい飛んでますよ。

上杉 また~、いくらなんでもそんなには飛ばないでしょう。だって、振った気がしないくらい、ゆっくり振ったんですから。

中井 いやいや、本当に飛んでます。これは「僕マグ」のテーマになりまね!

ふだん「手打ち」の人ほど
大きな効果が出る!

上杉隆
[写真]シャフトのしなり戻りでヘッドが走り、フェースターンも起こる

上杉 どういうことですか。

中井 多くのゴルファーが一度は疑問に感じたことがあると思います。「なぜ、ゆっくり振ったほうが飛ぶのか」と。

上杉 まさにいま私が感じていることですが、それは本当に謎です。

中井 単純な話で、ゆっくり振るとヘッドスピードがアップするんですよね。ふだん手打ちな人ほど、より顕著にゆっくり振る効果が出ます。

上杉 じゃあ、ゆっくり振る効果が顕著に出ちゃってる私は、ふだん手打ちってことですか?

中井 そうとも言います。

上杉 ガーン。そもそも、ゆっくり振るとヘッドスピードが上がるって、物理の法則に反している気がするんですけど。

中井 いえいえ、まさに物理で説明がつく話なんです。アマチュアが「速く振る」という場合、それは99%「グリップを速く振る」ということです。グリップを速く振ると、体感的には「速くスウィングしている」気分になりますからね。ただ、グリップをいくら速く振っても手元が先行するばっかりでシャフトのしなり戻りが起こらないため、ヘッドスピードは体感とは逆にアップしませんし、フェースが開いてスライスになる可能性も高まります。

上杉 まあ、その理屈はなんとなく分かります。

中井 「ゆっくり振る」とは「グリップをゆっくり振る」という意味です。グリップをゆっくりにすると、グリップとカラダの動きが同調してきます。手元を先行させるとシャフトはしなりませんが、カラダとグリップが同調すると、遠心力が生まれてシャフトにしなりが生まれます。

上杉 ほほー。

中井 すると、ダウンスウィングの過程でシャフトがしなり戻り、ヘッドのリリースが起こります。いわゆるひとつの「ヘッドが走る」というやつです。ヘッドスピードが一気に加速するってことですね。これが、「ゆっくり振るとヘッドスピードが上がる」理屈です。ヘッドがリリースされると、ヘッドスピードがアップするだけでなく、フェースターンも起こります。結果的にボールのつかまりがよくなるため、低スピンで直進性の強い弾道になる。そのため、ヘッドスピード以上に飛ぶというオマケもついてくるわけです。飛ばしたければ「マン振り」じゃなくて「ゆっくり」。これが、飛ばすためのもっとも簡単で、効果的な方法なんですよ。

上杉 中井プロ……!

中井 どうしたんですか?

上杉 理にかなってるじゃないですか! 説明が……! 感動したっ!

中井 上杉さん……。それ、前からですよ……。

 

「ゆっくり振る」と飛距離がのびるとはよく言われていることだが、意外と知られていないその理論。今回はその解説と、「ゆっくり振る」べきパーツを詳しく伝授した! これでますます憧れのプロの飛距離に近づける!? ということで来週も、目指せ、マスターズ!



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