僕のマグノリアレーン

2014.07.25

【第170回】
小さくても飛ばせる方法

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。今週は、全英オープンで完全優勝したローリー・マクロイのスウィングをもとに、飛距離アップにつながる理論を公開します!

全英OPで完全優勝したマクロイ
175㎝で320ヤード超!

中井 今年も面白かったですね、全英オープン。

上杉 終わってみればローリー・マクロイが初日から逃げ切っての完全優勝というカタチでしたが、最終日はセルヒオ・ガルシア、リッキー・ファウラーの見事な追い上げもあり、見ごたえがありました。

中井 リッキーは立派でしたね。昨年末ブッチ・ハーモンに教わるようになってから、メジャーで立て続けに好成績を残しています。ブッチに教わるようになって、立て続けに3勝を挙げたジミー・ウォーカーもそうですが、ブッチ・ハーモン傘下の選手の活躍が目立ちます。

上杉 私はガク・ナカイ門下の選手ですが、なかなか勝利に結びつきません。

中井 ほとんど試合に出ていないじゃないですか……。

上杉 しかし、ファウラーもすごかったですけど、やっぱりなんといってもマクロイですよ。なんですか、あの飛距離は。なんでも、平均飛距離327ヤードだったっていうじゃないですか! ほとんど約100ヤード以上飛んでますよ、私より。100ヤードっていったら「10番手」違うんですよ!?

中井 「違うんですよ!?」と言われても……。いや、でもたしかにすさまじい飛距離でしたね。マスターズでのバッバ・ワトソンの飛距離にも驚かされましたが、バッバは身長191センチの大男。それに比べればマクロイは175センチですからね。上杉さんより小さいくらい。

上杉 そうですよ。ということは、私は327ヤード以上飛ばせなくてはおかしいという計算になります。いったいマクロイはどうしてあんなに飛ばせるんですか?

マクロイのフィニッシュは
「ピタッ」という音が聞こえる!?


[写真]フィニッシュを意識すればスウィングはぶれない

中井 3つの理由があります。まずはリピータブルであること。次に、フェースコントロールが上手いこと。そしてスピードが速いことです。

上杉 むむむ、どういうことですか。

中井 まずリピータブルであること。スウィングの再現性が極めて高く、いつも効率の良いインパクトを迎えることが、平均飛距離を底支えしています。

上杉 うーん、たしかにマクロイはいわゆる「飛んで曲がらない」選手ですよね。全英でも、ほとんどいつもフェアウェイから打っている印象でした。

中井 「曲がらないから飛ぶ」とも言えますね。いずれにしても常にフェースの芯で打てる再現性が彼にはある。注目してほしいのが、彼のフィニッシュです。他の選手に比べて、フィニッシュで静止している時間が長いように感じませんか?

上杉 あ、たしかに。「ピタッ」という音が聞こえてきそうです。

中井 あれは、マクロイ自身のボディバランスが良いということもあると思うのですが、どこにも無理のないスウィングをしている証拠。そして、フィニッシュという明確なゴールが決まっているからこそ、スウィング自体にもよどみがないのです。

上杉 私も以前、私のコーチからフィニッシュだけを意識して振ると良いと教わったことがあります。

中井 それ、僕ですね。ともあれそのように再現性が高く、腰から下の回転速度が速いため、上半身との間に回転のギャップが生まれ、それがねじ戻される過程のなかでヘッドが急加速する。そのとき生まれたスピードが、あの圧倒的な飛距離につながっています。抜群のフェースコントロールも相まって、常に飛距離のアドバンテージをもってプレーができる。強いですよ、マクロイ。

上杉 あとはマスターズを残すのみとなったキャリアグランドスラムも夢ではないですかね。

中井 それどころか、来年早々に達成したとしても、私は驚きません。

上杉 すごいなあ。それに比べて、私はまだ東京脱力新聞杯しか勝てていません。

中井 それ、上杉さんが主催してるプライベートコンペじゃないですか……。

 

決して大男ではないのに、抜群の飛距離を誇ったローリー・マクロイ。その秘訣とは、安定感のあるスウィングを何度も再現できるということ。そんなマクロイの今後の活躍を楽しみにするとともに、その画期的なスウィング法を取り入れて練習に励んでみてはどうだろうか。ということで来週も、目指せ、マスターズ!



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