僕のマグノリアレーン

2014.07.11

【第168回】
悪いクセを直すには“自分に教える”こと

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。真夏のような毎日が続く今日この頃。今週は、練習場で実践できるスウィング改善法を紹介します。

1日8時間練習している不動裕理プロ
中井プロが伝授する練習法とは?

上杉 いやー、暑い! 台風一過、一気に夏がやってきましたね。

中井 関東はまだ梅雨明けしていませんが、ホント、真夏のような日差しです。

上杉 この季節は北海道でのゴルフが恋しくなります。正直、最近の関東地方の夏の暑さは、プレー中に身の危険を感じるほどですから。

中井 とかいって、真夏に泊りがけで2日連続ゴルフしたりするから立派ですよね、上杉さんは。その熱心さで練習場にも通ってもらえたら、今ごろもっと上手くなっているだろうに。

上杉 余計なお世話です。そういう中井プロはどうなんですか。他人に教える毎日に慣れ、いつしか己自身を鍛えることを忘れているんじゃないですか?

中井 ギクッ。たしかに最近忙しくて……ってなんで僕が責められなきゃいけないんですか。それに、まさに先日半日時間が空いたので、みっちり練習してきました。

上杉 ふーん。ところで、プロってどんな練習をするもんなんですか? やはり、不動裕理プロのように、「サラリーマンは一日8時間働くんだから、プロゴルファーも8時間練習するのが当然」と、朝から晩までボールを打つのでしょうか。

中井 不動プロは本当にすごいですよね。全盛期の、誰にも手がつけられないほどの強さを誇ったころの彼女は、練習量も他の追随を許しませんでした。しかし、さすがに今の僕にそこまで練習する時間はありません。そもそも練習といえるかどうかさえ……。

上杉 聞き捨てなりませんね。いったい練習場でなにをやっているんですか?

“悪い動き”を見つけたら
客観的な目線を持って修正しよう

上杉隆
[写真]自分のスウィング動画を観るといいとは聞いていたが……。

中井 アマチュアの方の練習が改造・改善作業だとしたら、我々プロゴルファーの練習って、保守・点検作業みたいなものなんです。自分がイメージする動きができているかを点検し、できていなければ、ボールを打ちながら微調整していく感じです。

上杉 私の場合、イメージ的にはダスティン・ジョンソンのようにスウィングして、軽~く320ヤードくらい飛ばしているはずなんですが……。イメージと現実にギャップを感じるのが悩みです。

中井 それはイメージを大幅に見直してください。さて、ではスウィングの点検作業とはどのように行うのかですが、いちばん分かりやすいのはスウィングをビデオに撮ることです。僕自身も、自分のスウィングを動画でチェックしています。

上杉 あれ、結構ショックを受けるんですよね。自分が思い描いているのと実際のスウィングって、違う場合が多いから。

中井 ですよね。たとえば上杉さんにはバックスウィングで伸びあがる癖があります。だいぶ直りましたが、今でも時折顔を出します。それを直そうと思ったら、まずはスウィングを録画して、「伸びあがっていないか」をチェックするわけです。

上杉 そりゃまあそうでしょうね。

中井 そして、仮に伸びあがっているとすれば、「なぜ伸びあがっているか」を考える。「伸びあがっているから、伸びあがらないように振ろう」という考え方は間違っているので注意です。

上杉 どういうことですか、それ。

中井 ゴルフスウィングの場合、目に見える現象の原因は、別の場所にあることが圧倒的に多いんです。たとえば伸びあがりの場合、「右足に体重移動しすぎている」とか、「クラブを高い位置に上げて、大きなトップをつくろうとしている」といった意識が過剰となってしまった結果起きているケースがほとんど。そこに気づかずに「伸び上がらないように」だけを意識しても、症状は改善しません。このように、練習場では「自分に教える」ことが大切なんです。

上杉 「自分に教える」! 名言っぽいですね、それ。

中井 客観的目線を持つってことですよね。闇雲に球を打つよりも、まずは動画などでスウィングをチェックし、悪い動きを見つけ、その原因を探り、丁寧に修正していく――すなわち自分に教える作業を地道に積み重ねたほうが、絶対に上達は早いですから。

上杉 なるほど……! 客観的な目線を持つことが上達は早いっていうことですよね。ということは、「自分に教える」よりも、私が従来採用してきた方法である「他人に教わる」ほうが効果が大きいのは自明の理。中井プロ、これからもよろしくお願いいたします。

中井 ああ、こうして「自分に教える」時間がなくなっていく……(涙)。

 

他人のスウィングはわかるけれど、往々にして、自分のことはよく見えないもの――。中井プロは、まずは、“客観視”することが、悪しきクセを改善する第一歩だと語る。炎天下が続く季節だからこそ、こんな時は練習場で自分のスウィングを振り返ってみよう! ということで来週も、目指せ、マスターズ!



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