僕のマグノリアレーン

2014.04.25

【第160回】
バッバの“飛ぶスライス”を打つ方法

僕のマグノリアレーン
マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。今週からは、国内屈指の難コース、鹿島の杜CCに舞台を移し、レッスンをしていきます!

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コースレート76.4のコースで
実践レッスンを開始!

中井 読者のみなさまこんにちは。本日はここ鹿島の杜CCから「僕マグ」をお送りします。

上杉 全長7730ヤード、コースレート76.4……国内屈指の難コースですからね。オーガスタを目指す私にとって、これほどふさわしいコースはありません。

中井 7730ヤードは黒ティから。僕たちが今日プレーするのは白ティですけどね……。

上杉 いや~、本来であれば黒からラウンドしたいところですが、先日ぎっくり腰をやってしまいまして、今日は1カ月以上ぶりのプレー。“ならし運転”ということで、白ティからプレーします。以上、言い訳おわり。

中井 本当ならまだゴルフしちゃいけない状態にも関わらず、マスターズを観ていたらいてもたってもいられなくなっちゃったんですよね、上杉さん。

上杉 当然ですよ。観ましたか? あのバッバ・ワトソンの最終日の13番ホールでのティショットを。左打ちから大きなスライスを放ち、飛距離は360ヤード。あの打法を身に付けようというのが今日の趣旨です。

中井 なるほど。昨今のドライバーは低スピン化が進み、スピン量の少ないドローボールだとドロップする危険性があるため、フェードボールのほうが安定して飛ばせるという特徴があります。バッバの「飛ぶスライス」はその極致とも言えるもの。あの球筋を身に付けられたら、たしかに大きな武器になりますね。では、ためしに打ってみましょうか。

上杉 了解です。バッバのアドレスを参考に、かるくオープンスタンスに構えて……とりゃーっ(打つ)。

中井 おっ、いい球。フェアウェイセンターに出た球が、落ち際で右に切れ、あー……最後ちょっとラフにかかってしまいましたが、ナイスショットです。

上杉 おかしいな、本来であればここで私がミスショットして、中井プロのレッスンが始まるという流れなのに。私がいきなりナイスショットをしてしまっては、中井プロの出番がなくなってしまうじゃないかっ。

中井 心配ご無用です。今のショット、決して悪くはありませんでしたが、ちょっとボールがつかまっていませんでした。それを解消してあげれば、もっと飛ばせますよ。

上杉 バッバ・ワトソン以上に?

中井 それは無理です。

上杉 そうですか……。

バッバの“飛ぶスライス”を打つには
“手の通り道”を中間に

手を通すのは、フェースの向きでもなく、スタンスの向きでもなく、その中間

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中井 さて、今のショット、決して悪くはありませんでしたが、「手の通り道」がちょっと悪かった。その結果インパクトでフェースが開き過ぎて、スライスの幅が大きくなりすぎていました。右のラフで止まったから大きな問題はないのですが、「手の通り道」を変えてあげるだけで、曲がり幅が抑えられ、さらに飛距離も伸ばせます。

上杉 なんですか? 「手の通り道」って。

中井 今の上杉さんのショットを例に説明しましょう。いま上杉さんは、バッバのような「飛ぶスライス」を打つために、フェースをフェアウェイ中央に向けたまま、左足を一歩引いたオープンスタンスに構えていました。その構え自体はOKですが、そこから手をフェースの向いた方向に押し出すように使っていたのがダメ。それは正しい「手の通り道」ではありません。それだとフェースターンが起こらずに、フェースが開いたままインパクトを迎えてしまうので、スライスの幅が大きくなりすぎてしまうんです。

上杉 ふーん。じゃあ、どこに手を通せばいいんですか?

中井 スタンスのライン(フェアウェイ左)と、フェースの向き(フェアウェイセンター)の中間を通すイメージです。フェースの向きに手を通すと今のような大きなスライス。スタンスの向きに手を通すと、左ひじが引けたり、右から巻き込んでチーピンになったりしてしまいますが、その間を通すことができれば、適度なフェースターンが起こり、「飛ぶスライス」が打てるという寸法です。

上杉 なるほど。構えるとついついスタンスの向き、あるいはフェースの向きに対して振りたくなってしまうものですが、その中間を通すのが適正というわけですね。保守でもなく、革新でもなく、中道を行く。中道スライスを打て、と。

中井 よくわかりませんが、だいたいそういう感じです。

上杉 了解しました。スタンスはフェアウェイとラフの境目あたりに向けて……フェースはフェアウェイセンターにセットし……その間に手を通すイメージで……打つっ!

中井 おーっ! これはいい球だ。

上杉 ……この感触はすごいですよ。スライスというより、フェアウェイセンターよりわずかに右に出て、ほとんど曲がらない球。悪くいえば軽めのプッシュアウトですが、飛距離がものすごく出ています。

中井 “飛ぶプッシュアウト”。これは最新のドライバーでもっとも飛ばせる弾道といっても過言ではありません。うん、ナイスです! この球が安定して打てると、コース攻略にも大いに役立つんです。来週は、そのあたりを詳しく解説していきましょう。

バンカーを抜けてもまたバンカー……。あらゆるトラップがところどころに仕掛けられている、国内最難関のここ・鹿島の杜CCを攻略できれば、マスターズに近づける!? そこで、今回は今年のマスターズを制したバッバの“飛ぶスライス”を打つ方法を紹介しました。ということで来週も、目指せ、マスターズ!



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