僕のマグノリアレーン

2014.03.07

【第156回】
アドレスは一日にして成らず

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。今週は、なかなか直せないアノ話です。

第1回から読む   バックナンバー

上杉のスウィングに表れた
明らかな変化とは?

中井 先週、練習をしない上杉さんが上達した秘訣は、「意識の変化」にあると言いました。

上杉 手を使わずにカラダの回転だけで打ってもしっかりと飛ぶ。むしろ、手を使うよりも飛ばせるということを確信できたのは大きく変化した点です。

中井 実は、上杉さんにはもうひとつ明らかな変化が見られます。分かりますか?

上杉 性格……ですかね?

中井 性格はそう簡単には変わりません、残念ながら。

上杉 なんで残念ながらなんですか。

中井 そこはスルーしてください。正解はアドレスです。

上杉 たしかに、引っ越しましたからね。

中井 そのアドレスではなく、ゴルフのアドレスです。

上杉 知っています。

中井 ……話を進めます。一言でいうと、安定感が出てきましたよね。僕が教え始めたころ、上杉さんのアドレスは「突っ立ち系アドレス」でした。

上杉 前傾角度が浅かったってことですか?

中井 そうですね。そして、前掲角度が浅いとはどういうことか。それは、カラダの回転だけで打てないアドレスということです。カラダを左右に回したとき、クラブがボールの上を素通りするような構え方なんです。

上杉 なにっ。

中井 ただ、上杉さんは手で器用に当てにいくのがとてもお上手だった。80台前半や、時には70台の好スコアも出ていました。しかし、あれではそれが限界。徐々にではありますが、前傾したときにできる背骨の角度とシャフトの角度が直角に近いようなアドレス、すなわちカラダを左右に回しただけで、自然とスクェアにインパクトできるアドレスに変化してきたんです。

上杉 うーん、自分ではあまり自覚がないですけどね。

カラダの回転だけで振っても
クラブはリリースされる!

156前傾角度が浅く突っ立ち気味だった頃の上杉のアドレス

中井 アドレスは一日にして成らず。いくらこっちのほうがいいですよ、といったところで、アドレスやグリップなど、慣れ親しんだやり方を変えるのは難しいですからね。植物が芽吹き、気が付けば成長して大きな木となるように、日々少しずつ変化していったんです。

上杉 中井プロが教えてくれたボディスウィング。私の中に蒔かれた種が、今まさにオーガスタナショナルGCの17番ホールにある“アイゼンハワーツリー”のように、大きく育ったということですね――。

中井 嵐の影響で伐採されたらしいですけどね、アイゼンハワーツリー……。

上杉 ガクッ。

中井 残念なことです。さて、アドレスの変化にも、やはり意識の変化の影響が大きくあると思います。おそらく、当初上杉さんは、カラダの動きだけで振るとクラブがリリースされない、つまり、つかまらないのでは、と疑問に思っていたはずです。

上杉 ああ、それはそうかもしれませんね。やっぱり、ボールは腕を返してつかまえるもんだと思っていましたから。

中井 そうですよね。しかし実際は、ボディの動きだけでスウィングすると、腕を振る意識はまったくなくても、カラダの回転に伴って肩甲骨が動き、それによってクラブがリリースされます。これは、手先でリリースするよりもはるかに正確で、パワーが出ます。このあたりを納得してもらえると、自然とその動きがやりやすいアドレスになってきますよね。

上杉 なるほど、いわば「腕の付け根からクラブを振る」状態になるわけですね。だから飛距離も出るわけか。

中井 その通りです。もちろん、正確性も抜群です。

上杉 と、話に水を差すようですが、先日出場した東京都アマ予選でとあるホールで3連続OBを打ち、1打差であえなく予選落ちを喫してしまいました。やはり師匠の教えに問題があるのではという疑念が私の中に渦巻いているのですが?

中井 なにやっちゃってるんですか。その話は来週!
 
 
直そうとしても、違和感があってなかなかできないのがグリップとアドレス。でも、アドレスは意識を変えることで、日々少しずつ変化するもの。まずは意識を変えることから始めましょう。ということで来週も、目指せ、マスターズ!



  • このエントリーをはてなブックマークに追加

運営会社 | プライバシーポリシー