僕のマグノリアレーン

2014.01.24

【第150回】
2メートルを100%沈める方法(2)

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。今週は、先週に引き続き、2メートルのパットを確実に沈めるコツについてです。

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プロと女性アマチュアの
意外な共通点とは?

上杉 先週は、7フィート、すなわち約2メートルの入れごろ外しごろのパットを沈める唯一のコツは「強く打つ」ことだという身もふたもないレッスンでしたね。

中井 身もふたもないとか言うのはやめてください。これはゴルフの「真実」のひとつです。

上杉 そこで思い出したのですが、昨年プロ転向した元スーパーアマチュアの田村尚之さんも、同じようなことを言っていたんですよ。とにかくファーストパットは強く打てと。それで大オーバーして3パットしても、1パットの確率が増える分お釣りがくる、と。

中井 少し話が違いますが、僕もレッスンの現場でそれを実感しますよ。上杉さん、もっともチップインが多いのって、どのようなゴルファーだと思いますか? もちろんプロやシングルではなく、普通の腕前のゴルファーの中で。

上杉 難しい質問ですね。うーん。あ、わかった! 私?

中井 不正解ですね、残念ながら。答えは、失礼ながらあまりお上手でない女性ゴルファーなんです。

上杉 どういうことですか?

中井 たとえばエッジからわずかにこぼれたところにボールが止まったとします。男性ゴルファーは凝り性で理論派の方が多いので、サンドでスピンをかけようとか色々考えます。女性ゴルファーの場合、あくまで傾向としてですが、そういう状況からパターで打ち、チップインするケースが多いんですよ。

上杉 あ、たしかにアプローチのパター、いわゆる“テキサスウェッジ”を使う女性って多いかもしれません。

中井 で、「いまどうやって打ちましたか?」って聞くじゃないですか。すると、みなさんで判で押したように「よく分からないから真っすぐ強く打ちました」って言うんです。ラインなんか読まずに、ピンにフェースを合わせて真っすぐ強く打つ。これ、チップインがもっとも出る狙い方なんですよ、実は。

上杉 うーん、おそろしい。ピンの手前につけようとか、傾斜を使って寄せようとか、余計な考えがないわけですね。

中井 そうなんです。それで、今度はチップインが多いプロを観察してみたんです。すると、彼らも、さすがにラインを読まずに真っすぐ強く打つわけではありませんが、低めの球で薄く読んで強く打っていました。

上杉 女性アマチュアゴルファーとプロゴルファーにそんな共通点があったとは……!

中井 ただ、そうはいってもなかなか強くは打てないというのがゴルファー心理。そこで今週は、強く打つためのヒントをお教えしたいと思います。

「ファーストパットは必ずオーバーさせる」
と決めてラウンドしてみよう!

150強めのタッチを習得するには、パットをオーバーさせるという制約を課すことから始めよう

上杉 どうすれば強く打てるかって、強く打つには強く打とうと思って実際に強く打つしかないんじゃないですか?

中井 いや、方法があるんです。まずはストロークのやりかた。ショットと同じですが、手を使わずにストロークすること。これは簡単そうに聞こえて、実はショット以上に難しいのですが、ひとまず「ほかのカラダのパーツは1ミリも動かさず、背中の筋肉だけで打つ」イメージを持つことからはじめてください。

上杉 (素振りしながら)ううっ、かなりキツイですね。背中が筋肉痛になりそうです。

中井 手でストロークする場合に比べ、はるかにキツイですよね。ただ、手と違って背中はゆるまない。インパクトでビビッて減速するようなことがないので、しっかりとヒットすることができます。

上杉 うん、たしかに。

中井 続いては練習法。コースの練習グリーンで、とにかくパターでボールを飛ばしていただきたい。

上杉 パターでボールを飛ばす? さすがに無理でしょ~。

中井 まあ、比喩です、比喩。具体的には、練習グリーンのはじからはじまで打つような練習。超ロングパットの練習をしてもらいたいんです。それでまず強く打つ感覚を覚え込ませる。そのあと、徐々に徐々に狙う距離を短くしていくんです。最終的には1メートルくらいの短いパットでも、しっかりヒットして真っすぐ狙えるようになればしめたものです。ショットの場合、20、30、40……というように少しずつ打つ距離を伸ばす練習が距離感をつくるのに効果的ですが、パターの場合はまったく逆なんです。

上杉 ほほう。

中井 そして、いざコースに出たら考えることはひとつ。「一日中、ファーストパットを必ずオーバーさせる」という制約を課して、ラウンドしてもらいたいんです。

上杉 ああ、パッティングコーチのデーブ・ペルツがいう「40センチオーバーさせるタッチがいちばん入る」ってやつですね?

中井 うーん、ちょっと違います。1メートルでも、3メートルでもどんどんオーバーしていいんです。とにかく強いタッチで打ってもらいたい。もちろん、ラインは薄く読み、極力真っすぐ狙ってほしいですね。

上杉 おそろしい……3パットを連発しそうです。 中井 その代わり、確実に1パットも増えます。1ラウンドが終わった後、パット数が今まで見たことのない数字になっているかもしれませんよ!

 

「背中の筋肉だけで打つ」「練習グリーンではしからはしまで打つ」……今週も実践編、練習編と盛りだくさんの内容でお送りしました。是非、みなさんも試してみてください! ということで来週も、目指せ、マスターズ!



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