僕のマグノリアレーン

2014.01.17

【第149回】
2メートルを100%沈める方法

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフに夢中な日々を送るジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。日本では寒い日が続く中、海外では上杉と同世代のプロの活躍が話題となっています……。

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海の向こうのツアーでは
「アラフィフ」が大活躍!

上杉 いや~、それにしても寒いですね、今年の冬は。

中井 本当ですね……この季節だけは、一日中外にいなくちゃいけないプロゴルファーという自分の職業を恨みます。そんな極寒の日本を尻目に、南国ハワイでは米ツアーが再開されました。

上杉 去年の秋から既にシーズンは始まっているんですよね。

中井 そうなんですよ。去年まではハワイが開幕戦だったので、ちょっとまだ変な感じです。ともあれ、ソニー・オープン・イン・ハワイでは47歳のジェリー・ケリーがあわや優勝という素晴らしいプレーを見せてくれました。

上杉 なんと! 47歳といえば、今年46歳になる私とほぼ同世代じゃないですか。

中井 ちなみに、欧州ツアーに目を向けると、御年50歳のミゲル・アンヘル・ヒメネスがいきなり勝ちましたからね。おそろしいです、最近の“アラフィフ”は。

上杉 いやー、私もまだまだこれからってことですね。

中井 ホントそうですよ。ジェリー・ケリーに話を戻すと、彼は今回、パッティングがものすごく良かったんです。7フィート以内のパットを、ほぼ全部決めていたんじゃないですかね。

上杉 7フィート!? およそ2メートル強、ほぼワンピンの距離じゃないですか。

中井 もちろん、7フィート“以内”なので、10センチのパットもあれば、1メートルのパットもあったとは思うのですが、ともかく全部入れるというのはすごい。

上杉 7フィート以内を全部沈められたら、ファーストパットは7フィート以内に寄せればいいってことですもんね。それができたらゴルフがどれだけラクになるか……。中井プロ、7フィート以内を100%沈める秘訣を教えてください!

中井 ……100%沈めるコツがあれば僕が知りたいですが、それでも7フィートを沈めるための「法則」なら存在します。

上杉 いったいなんですか、それは。

中井 お答えしましょう。それは……。

上杉 (……ゴクリ)

中井 「強く打つ」

上杉 ガクッ! なんですか、それは。シンプルすぎでしょう、あまりにも。

 

2メートルのパットを確実に沈めるには
3メートルオーバーする覚悟が必要

1492メートルを100%沈める秘訣は「強く打つ」ことと中井プロ

中井 でも、ホントにそうなんですよ。僕の実感値ですが、プロであれば1メートルはほぼ100%沈められます。

上杉 そりゃそうでしょう。

中井 しかし、3メートルになると一気にその確率は35%程度に落ちる。何故かといえば、3メートルは芝目や風、傾斜といった自分でコントロールできない部分の影響が大きくなるからです。そこで問題の7フィート、すなわち2メートル強ですが、これは自分の技術、自分のタッチで入れられるもっとも長い距離と言えるんです。

上杉 ほう。

中井 これをさらに言い換えると、7フィートは“カップを外さずに打てるもっとも長い距離”となります。3メートルだと、さすがにカップを外さないと狙えないケースが多く出てきますからね。

上杉 なんか、言い換えてばっかりですね、今週は。

中井 カップを外さずに、純粋に自分の技術力で沈めることのできる距離、それが7フィート。「届かなければ入らない」という言葉があるように、それを沈めるためのコツは、カップを外さずに、芝目や傾斜や風に負けない強いタッチで打つ。これしかないんです。

上杉 えーっ、でも、7フィートだってカップを外さなくちゃいけないケースは多々あるんじゃないですか。大きく左右に切れるラインとか……。

中井 ジャストタッチで打つならば、カップを外さなければならないケースは大いにあるでしょう。しかし、強めのタッチで打つならば、すなわち3メートルオーバーするリスクを覚悟して打つ限りにおいて、7フィートでカップを外さなければならないケースはほぼありません。

上杉 ……おそろしい。3パット、いや、4パットの危険性を覚悟しなければ、2メートルを確実に沈めることはできない、つまりそういうことですか。

中井 おそろしいことに、イエスです。

上杉 それができれば世話ないよ、というのが偽らざる実感です。

中井 僕もそう思います。しかし、そのタッチを18ホール4日間貫きとおせたからこそ、47歳のジェリー・ケリーは、自分よりはるかに飛ぶ20代、30代の選手を相手に優勝争いを繰り広げることができたのもまた事実です。実際、日本ツアーに目をやっても、賞金王、賞金女王に輝いた選手たちは、少なくとも賞金レースを制した年に限っては、例外なく強めのタッチで打っています。来週は、そのタッチをどうすれば手に入れられるか、そのあたりを考えていきましょう。

 

ショートパットを強めに打つ……簡単そうで、なかなか難しいことですが、覚悟をもってやれば必ず結果はついてきます。来週もこのテーマでお届けしますので、お楽しみに! ということで、目指せ、マスターズ!

 



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