僕のマグノリアレーン

2013.10.04

【第136回】
あなたは“フェード”が打てますか?

僕のマグノリアレーン

マスターズという夢に向かってゴルフに夢中な日々を送る元ジャーナリスト・上杉隆と、レッスン担当中井学のゴルフレッスンドキュメント、通称「僕マグ」。今週は、上杉が新たな球筋の取得に目覚めたようです……。

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ティショットは「ドローが有利」が
定説のオーガスタですが……。

上杉 突然ですが、中井プロ。

中井 なんでしょうか。

上杉 フェードが打ちたいんですが。

中井 急ですね。いったいどうしたんですか。

上杉 いや、最近、さらなるゴルフの高みを目指して研究をつづけたところ、上手い人ほどフェードを打っているという事実に気が付いたんですよ。ドロー=上級者、というイメージだったんですけど。

中井 お、それはいいところに気が付きましたね。やっぱり、マスターズレベルは言うに及ばず、現実的に上杉さんが目指すアマチュア競技でも、アイアンでフェードを打つ技術は修得しておきたいですよね。

上杉 そうそう。そうなんですよ。で、思ったんですが、そもそもスライスとフェードってなにが違うんですか?

中井 ヘッドの入り方、そして抜け方の違いです。インパクト後にフェースがターンしているのがフェード。フェースがターンしていないのがスライスです

上杉 えっ、フェースが返っていたらドローになるんじゃないんですか?

中井 いや~、それが違うんですよ。インパクト後にフェースが返っていないとしたら、それはそもそもミスショットです。どんなショットでもインパクトの後にはフェースが返る。そもそも体の正面にクラブをセットして、体を回転させることで球を打つのがゴルフスウィングですからね。インパクト後には必ずフェースが返っていなければならないんです。

上杉 でも、インパクトでフェースが開いていなかったら、スライス回転はかかりませんよね。フェードの場合インパクトでほんのわずかにフェースが開いているってことですか?

中井 これはボク個人の感覚ですが、フェードでもドローでも、インパクトの瞬間はほんのわずかにフェースオープンなんですよ。それで、フェードの場合インパクト後も腕を一切回さずに体の回転だけでフェースをターンさせていく。一方、ドローの場合、インパクト後に腕を回していく感覚があるんです。

上杉 とてもレッスン連載とは思えない、感覚的な説明ですね……。

フェードを打つためには、
「体をしっかり回す」が正解!

中井学フェードを打つには、テークバックを手で上げるのではなく体のターンで行うことが大事と中井プロ

中井 ひとつ言えるのは、フェードは体のローテーション「だけ」で振らなければ絶対に打てないってことです。体の回転だけで振るのが僕の理論ですが、厳密にはドローの場合腕を回す“感覚”は存在する。それに対して、腕を回す感覚すら持たずに体だけを回すのがフェードということです。

上杉 ほほー。

中井 フェードヒッターで有名なリー・トレビノなんて、滅茶苦茶体を回してますからね。そうそう、ここも大事なポイントですが、フェードを打つためには、バックスウィングでしっかりと体を回すことが大前提です。

上杉 ふふふ、それなら私も理解しています。手でクラブを上げるより、感覚的には圧倒的に低い位置に収まるコンパクトトップ。それが体の動きだけでバックスウィングする感覚なんですよね。

中井 ……そういうバックスウィングができているときは、ナイスショットが打てますもんね、上杉さん。そうだ、フェードを打つための絶対条件である、「体だけで上げるバックスウィング」ができているかどうかをチェックする、いい方法を紹介しましょう。上杉さん、ちょっと前傾せずに直立した状態で、水平に素振りをしてもらえますか?

上杉 了解です。

中井 うん、上杉さん、肩より高い位置に手が上がっていますね。

上杉 ふふふ、完璧な体のターンによるバックスウィングができている証拠ですね?

中井 いや、手でクラブを上げている証拠です。

上杉 ガクッ! 中井学!

中井 無意味にベタです。さて、読者のみなさんも鏡の前でチェックしてもらいたいのですが、水平素振りをしたときに、手が肩より高い位置にあるのは手を使っている証拠。そして、手が高い位置にあればあるほど、手を使っている度合いは多いと言えます。

上杉 ところで、そもそもなんでバックスウィングを体で行っていないとスライスになるっていうか、フェードが打てないんでしたっけ。

中井 手でクラブを上げてしまうと、クラブが高い位置に上がるだけで、フェースが一切ターンしないんですよ。バックスウィングをなんでするのかって、「フェースを開くため」とも言えます。そして、開いたフェースを戻す作業が、ダウンスウィング。そして、フェースを開いて閉じる動きを行うのが、体のターン。そのとき体は前傾しているので、その角度に従って、クラブは高い位置に上がるわけです。

上杉 ふむふむ。

中井 でもって、手でクラブを上げると、フェースが“開いていない”ので、“閉じられない”ということになる。そのまま形だけハンドファーストにしようと手元が先行するとフェースが開いてスライスしますし、どうやらこのままだとマズいことになりそうだっていうんで慌ててフェースを閉じるとチーピンになっちゃう。

上杉 困っちゃう、というわけですね。

中井 だから、フェードを打つためにも、「アマチュアゴルファーよ、怖れるなかれ!」と僕は言いたい。もっともっと、ご自分が思っているよりはるかに体を回していいんです。フェースが開いていいんです。それが、限りなくスクェアに近い状態でインパクトを迎えるための条件なんですから。

 

というわけで、最終的には「体をしっかり回す」がフェードを打つためにはいちばん大事! という結論になりました。自分が手でテークバックしていないか、鏡の前でチェックすることも忘れずに。それでは来週も、目指せ、マスターズ!



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