僕のマグノリアレーン

2013.03.28

【第110回】
フックグリップの呼び方を変えよう会議

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指してゴルフ界を右往左往する元・ジャーナリストとそれに伴走するプロゴルファー・中井学のレッスン連載「僕マグ」。今週はグリップの新しい呼び方を考えます。

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今週発売の週刊ゴルフダイジェストに
上杉執筆の記事が掲載されています!

中井 読みましたよ、「週刊ゴルフダイジェスト」の記事。

上杉 私が執筆した「いつかオーガスタで日本人は勝てるのか?」ですね。

中井 ええ。30年前、まだ上杉さんが純朴な少年だった頃、いつかはオーガスタで日本人が勝つだろうと思われていた。それから30年、今やマスターズに勝つなんて夢のまた夢になっている。それは一体なぜだろう、という内容でした。

上杉 実際は活躍していないのに、さぞ日本人選手が海外で活躍しているかのように報じるメディア環境、海外に出る必要のない恵まれすぎた日本のゴルフ環境、他にも理由はありますが、主にその2点を中心に論じました。

中井 「僕マグ」読者は驚くかもしれませんね、上杉さんがマジメなことを書いているから……。

上杉 私は本来マジメな男です。来週も続くので、読者諸君にもぜひ読んでもらいたいですね。中井プロからも前提条件の部分で取材をさせてもらったんですよね。コメントとして載せるかどうかは分かりませんが。

中井 「なぜ日本人がマスターズに勝てないのか?」と問われたら、僕の答えは「勝てると思う方が大間違い」です。なぜそう思うかの理由を、上杉さんにはお伝えしました。

上杉 まあ、私もこの連載でマスターズを目指しているんですけどね……。

中井 はっきり言って、上杉さんがマスターズに出場する可能性と、今の日本のプロがマスターズに勝つ可能性は、確率でいえば同じくらいです。

上杉 あれ? 一瞬喜ぼうかと思いましたが、私の記憶がたしかならば、つい今さっき中井プロが「日本人プロがマスターズに勝てるなんて思う方が大間違い」と言ったような気もします。

中井 おそらく、気のせいでしょう。さあ、上杉さん、今週もレッスンをはじめましょう。マスターズを目指して。

上杉 喉の奥に小骨が刺さったままのような気分ではありますが、いいでしょう。実際問題、3週間後には東京都アマチュアゴルフ選手権の本選も控えていますからね。今の私にとってはマスターズの前に、まず都アマです。

中井 今週は、構え方を再度チェックしたいと思います。先週、上杉さんは始動の直前にフェースをかぶせるクセがある、と指摘しましたよね。

上杉 あれね~、気にしているんですが、なかなか直らないんです。

フックグリップにすると、
本当にフックしやすいのか?

110スクェアグリップ(左)に対して、一般的に球がつかまりやすいとされる"フック"グリップ(右)

中井 上杉さんのアドレスって、グリップはストロング、フェースはクローズ、ボール位置は体の中心寄り。すべてが球をつかまえるセットの仕方だったんです。

上杉 そうでしたか。

中井 球をつかまえるアドレスから、球がつかまらないスウィングをして、結果的にプラスマイナスゼロで球を真っすぐ飛ばしていたのが今までの上杉さん。でも、それだと飛ばないし、スウィングがよくなってきた結果、引っかけのミスが増えてきちゃったんですよね。

上杉 競技に出てつくづく思うのは、左のミスはいちばん危険ってことですよ。一発でOBですからね。

中井 ですよね。競技ゴルファーとなった今、現状のままではちょっと厳しいんですよ。白ティからプレーするわけではないから、距離も長いですしね。というわけで……今週はグリップをウィークに握ってもらいます。

上杉 フックグリップじゃやっぱりフックしちゃうってことですね。

中井 あ、それは違うんです。フックグリップは、むしろフェードが打ちやすいグリップ。なんならフェードグリップと呼んだほうがいいくらいです。

上杉 おかしいじゃないですか。本来右に曲がる球が出やすいのに、あたかも左に曲がる球が出やすいようなネーミングにするとは、「嘘・大げさ・まぎらわしい」の要件を満たし、JAROが文句を言いにきかねません。

中井 僕のせいじゃありません。フックグリップって、正確にいうと「フェース面がキープされやすい」グリップなんです。握手をするときのように左手を前に突き出した状態から、90度右に回せば超フックグリップになりますが、これって要するに左に90度アームターンした状態で握るってことですからね。これ以上はフェースを開けないので、自ずとフェース面がキープされやすいわけです。

上杉 じゃあなぜ、90度とまではいかないまでも、少なからずフックに握っている私が左にミスしなきゃならないのですか。

中井 先週の話ですよ。始動の直前にフェースを8ミリほどかぶせるクセがあるからです。アドレスでかぶせたフェースを、フックグリップによってスウィング中キープするわけですから、かぶった状態でインパクトを迎えるのも道理です。

上杉 なに~、そういうことかっ。

中井 アマチュアの中には、とにかくスライスしたくないという意識から、フックに握った上で、強引にリストターンを行う人もいます。こうすると、上杉さんの場合より激しくフックします。いわゆるダッグフック、チーピンが出る原因のひとつがコレです。

上杉 でもな~、なんか違和感があるんですよね、ウィークグリップって。なんか「ウィーク」って単語のイメージも良くないですよね。

中井 「強い」グリップに対して「弱い」グリップですからね。でも、これって要するに「フェース面をキープする力」が「強い」か「弱い」か、という話なんです。ストロング(フック)グリップはお伝えしたようにフェース面をキープする力が強く、ウィーク(スクェア)グリップはその力が弱い。ただ単に、フェースローテーションがしやすいグリップだということです。

上杉 うーん、それは誤解を生みますね。「固定グリップ」と「回転グリップ」ってことですか、要するに。

中井 あ、いいですねそれ。まさにそれですよ。「固めるグリップ」と「回るグリップ」ってことです。

上杉 「がちがちグリップ」と「くるくるグリップ」ってことですね?

中井 うーん、やりますね。「コンクリートグリップ」と「コンクリートから、人へグリップ」……とか言ってるうちに、字数が尽きてしまった!

 
というわけでみなさんのグリップは何グリップですか? フック? ウィーク? 固定グリップ? くるくるグリップ? 呼び方ひとつで印象が変わるから不思議ですよね。もちろん変わるのは印象だけじゃない! 詳しい話はまた来週。目指せ、マスターズ!



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