僕のマグノリアレーン

2013.01.10

【第99回】
スウィングアークは「一定」で!

僕のマグノリアレーン

「マスターズを目指す!」見果てぬ夢を追いかけて今年で足かけ3年目! 元ジャーナリスト・上杉隆とプロゴルファー・中井学によるゴルフレッスンドキュメント、通称「僕マグ」。本年もよろしくお願いします!

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2013年最初の「僕マグ」は
暖かい南半球からスタートです!

上杉 いや~、来ちゃいましたね。

中井 うーん、暑い! というわけで読者のみなさま、あけましておめでとうございます。2013年の「僕マグ」更新始めは、ここ南半球オーストラリアはケアンズからお届けします。

上杉 まったく、信じられませんね。この寒さのなか北半球でゴルフをする人がいるなんて。やっぱり冬のゴルフは南半球ですよ、ははははは。

中井 読者のみならず人類の約半数を敵に回すような発言は慎んでください、新年早々。

上杉 失礼しました。

中井 さて、なぜ我々が日本を遠く離れてオーストラリアにいるのか。そのあたりを簡単にご説明しておきましょうか。

上杉 そうですね。実は、桜美林大学教授で、テレビなどでコメンテーターとしても活躍する諸星裕さんがこの地に別荘を所有しているんです。そして、年末年始にかけて、親しい友人を招いてゴルフ合宿が行われる。私もそこに3年前から参加しているのです。

中井 そこに、僕も初参加させてもらっているというわけです。

上杉 諸星さんは日本ゴルフツアー機構の副会長を務めるほど、ゴルフを愛する人物ですからね。66歳にも関わらず、灼熱の中、毎日2ラウンドを2週間以上にわたり続けるほどのツワモノです。しかも20年以上続けている。ところで、担当編集の姿が見えませんが……。

中井 オーストラリアに行こう、と誘ったら「そんな取材経費はありません」と言ってましたね、そういえば。

上杉 情けない男ですね~。よし、彼のことは忘れましょう。

中井 そうしましょう。ところで、上杉さん、今年のゴルフの目標はありますか?

上杉 昨年に引き続き、いや、昨年以上に今年はアマチュア競技に積極的に参加する予定です。目標は、そこでの予選通過です。

中井 うん、素晴らしい。しかし、この連載の趣旨は「マスターズを目指す」というもの。このままでいくと連載タイトルを「僕の関東アマ」に変える必要があるかもしれません。

上杉 千里の道も一歩からですよ。「週刊ゴルフダイジェスト」の人気連載漫画「千里の道も」も、最初は主人公の坂本遼がただの研修生でしたからね。それがどうですか? 気が付けばマスターズで優勝争いですよ。そういうことです。

中井 いま、なんだかまたマスターズどころじゃない感じになっちゃってますけどね……(※編集部注 詳しくは『週刊ゴルフダイジェスト』をチェックしてみてください)。

上杉 さて、とにかくそんなわけで今日から4泊5日、8ラウンドのゴルフ合宿がスタートするわけですが、なにか気をつけることはありますか?

中井 ズバリ、スウィングアークです。

上杉 スウィングアーク。円弧のことですよね。それが合宿となにか関係があるんでしょうか。

中井 1日2ラウンドを4日間ですからね。はっきり言って、プロでも相当疲れます。その疲れたときにどんなスウィングができるのか、そこをこの合宿ではポイントにしたいんです。そして、そのキーワードが「スウィングアーク」なのです。

上杉 うーん、よく分かりません。

中井 よく、「疲れるとスウィングが小さくなる」って言うじゃないですか。あるいは「寒いとスウィングが縮こまる」とか。

上杉 そりゃそうです。

中井 あれ、嘘なんです。疲れたり、寒かったりすると、逆にスウィングって大きくなるんですよ。

上杉 またまた~。中井プロ、新年早々そんな嘘・大げさ・まぎらわしいことを言ってはいけません。

中井 嘘でも大げさでもまぎらわしくもありません。今からその理由を説明しましょう。

スウィングアークを大きくしようとすると
手打ちになり飛ばなくなる!?

099スウィングアークは、左腕の長さ、クラブの長さ、肩甲骨の可動域によって自ずと決まる
中井 疲れると、自分のスウィングができなくなり、飛ばない、曲がるということになります。これは誰にでも起こりうることですよね?

上杉 ええ、私以外のゴルファーには当然、起こりうるでしょう。

中井 上杉さんにもほぼ毎回、起こっています。そうするとどうなるか。上杉さんはマジメだから「もっとしっかりとスウィングしなくてはイカン」と思うわけです。

上杉 えへへ。

中井 照れるのはまだ早いです。ていうか、照れるところではありません。さて、その結果どうなるか。「飛ばない=スウィングが小さい=もっと大きく振ろう」、こう思うわけです。その結果、腕を手から離して、スウィングを大きくしようとしてしまう。要するに、手打ちになってしまうんです。結果、スウィングアーク自体は大きくなっても、体のエネルギーが使えなくなるのでもっと飛ばなかったり、曲がる。スウィングのデフレスパイラルに陥ってしまうんです。

上杉 マズイですね、それは。すぐさまインフレ目標を設定し、大胆な金融緩和を実施するというわけですか。

中井 それは「アベノミクス」です。とにかく、疲れると手に頼ってしまい、その結果かえって飛ばなくなる現象をスウィングのデフレスパイラルと呼ぶならば、そこに陥らないためには、自分の「固有スウィングアーク」を一定に保つ意識が必要なんです。

上杉 なんですか、固有スウィングアークって。

中井 これには公式があります。「固有スウィングアーク=左腕の長さ+クラブの長さ+肩甲骨の可動域」です。

上杉 ずいぶん簡単な公式ですね、しかし。

中井 つねに体の正面にクラブがある状態をキープしてスウィングした場合、これ以上スウィングアークは大きくならないんです。つまり、スウィングアークは人それぞれの体格、柔軟性、使っているクラブの長さによって、決まった数値がある。スウィングアークって、基本的には大きくならないんです。

上杉 でも、よく「スウィングアークを大きくすると飛ぶ」って言うじゃないですか。

中井 その表現は間違っています。正しくは「スウィングアークが大きいと飛ぶ」ですね。背の高い人、腕の長い人、肩甲骨の可動域が大きい人は、だから飛び「やすい」。ただ、「次のショットはスウィングアークを大きめにしよう」としてできるものではありません。

上杉 なるほど~。

中井 背が高くなくても、たとえば藤本佳則プロのように、体の回転スピードを上げることで飛距離を補う選手もいますけどね。それはまた別の機会に話しましょう。

上杉 で、どうやればスウィングアークの大きさを一定に保てるんですか?

中井 いちばんは、伸び上がらないことです。もうひとつ、一定に保つことを意識するあまり、ダウンで右ひじを体にくっつけようとしたりしないこと。

上杉 両方、私の悪いクセじゃないですか。

中井 だから、今回のテーマが「スウィングアーク」なんですよ。余計なことをしない。これが何より大事です。

上杉 うーん、深いですね、その言葉。

中井 というわけで、「僕マグ」オーストラリア編は来週も続きます!

上杉 それまで「冷凍庫ゴルフ」を楽しんでくれたまえ、北半球の諸君!

中井 だから新年早々人類の半分を……(以下略)。

 
「スウィングアークを大きくしよう!」と思うと手打ちになり、かえって飛ばない。うーん、耳が痛い。思い当たる節のある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか? 2013年、スウィングアークは「一定」で! というわけで来週も、目指せ、マスターズ!



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