僕のマグノリアレーン

2012.11.22

【第93回】
やさしく寄せる、「真っすぐアプローチ」

僕のマグノリアレーン

「マスターズを目指す!」 そう宣言した元ジャーナリスト・上杉隆と、レッスン役を買って出たプロゴルファー・中井学。夢のオーガスタ目指して、二人三脚ゴルフレッスンドキュメント、もはや恒例! マンガ誌「ボギー」の話題から!

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中井が指導したスウィング改造で
上杉に思わぬ効果が……

上杉 う~ん、面白いですねえ、「僕のマグノリアレーン」は。

中井 自分の連載で自分の連載を褒める。珍しいことをする人ですね、上杉さん。

上杉 違います。雑誌「ボギー」掲載の、マンガ版「僕のマグノリアレーン」のことです。

中井 あ、そっちですね。うん、たしかに面白い。私のところにも、「上杉さんがそのまんま描かれていて面白かった」という意見が多く届いています。

上杉 私のところには、「中井プロはあんなにやせていない」という“苦情”が入っていますが……。

中井 まあ、多少のデフォルメがあるのはマンガの常。いいじゃないですか、細かいことは。ははははは。

上杉 しかし、あんなに痩せていて、かつ美青年のように描かれるというのは、“捏造”と言われても文句は言えない可能性があります。

中井 なんてこと言うんですか。……まあ、次号までにマンガのキャラクターの体型に近づけるよう努力する必要があるのは認めざるをえません。

上杉 ところで中井プロ、ちょっと気が付いたことがあるんですが。

中井 なんでしょう。

上杉 最近、アプローチが上手くなった気がするんです。以前は、花道の絶好のライからトップしたり、逆にダフッたりと、アプローチでスコアを崩すケースが少なくありませんでしたが、そのようなミスが極端に減ったんです。

中井 それは間違いなく言えますね。野田首相の「内閣改造」は功を奏しませんでしたが、上杉さんの「スウィング改造」には目に見える形で成果が表れたわけです。

上杉 ちょっと待ってくださいよ。野田内閣はともかく、私の場合改造したのはあくまでスウィングで、アプローチショットではありません。

中井 そこなんですよ。先週お教えしたことを、覚えていますか?

上杉 いいえ、覚えていません。

中井 09年の衆議院選挙でのマニフェストを忘れた民主党議員のようなことを言うのは勘弁してください。

上杉 鳩山由紀夫元首相も、結党時の理念、マニフェストに今の民主党は立ち返ってほしいと述べ、政界引退を表明しましたからね。まさに民主党結党時に弟の邦夫議員の秘書をしていた私からすると、なんとも感慨深いです。本当に。

中井 その話も大変興味深いのですが、明らかに話がズレています。先週お教えしたこと、それは、「テークバックで30ヤードのアプローチを打つときの振り幅くらいの間は、目線より内側にクラブを上げてはいけない」というものでした。

 

クラブをストレートに動かせば
テークバックは小さくなりミスが減る!

093アプローチでもクラブをインサイドに引きすぎると、フェースの開閉が大きくなりミスの原因となる
上杉 そうでした。始動からいきなりクラブをインサイドに上げ過ぎる不埒なゴルファーが多いんですよね。

中井 不埒とか言わないの。いずれにせよ、つかまった球を打ちたいあまりにクラブをインサイドに上げ過ぎ、かえってダウンではアウトサイドインにクラブが入ってきてしまっている人が多いのは事実です。

上杉 それってアプローチではなく、スウィングの話じゃないですか。

中井 始動では目線の内側にクラブを入れない。その意識でクラブを上げることが、アプローチに極めていい影響を与えているんです。簡単にいえば、ショットと同じようにアプローチでも多くのアマチュアはクラブをインサイドに上げ過ぎている。少なくとも、30ヤードを打つくらいの振り幅の場合、左右の目を結んだ線より内側(体側)にクラブを引く必要はないのです。

上杉 ああ、そういうことか。

中井 このようにクラブを上げると、アプローチの打ち方が見た目には極めてシンプルになります。マスターズの舞台で戦うような一流選手は、そりゃまあ技術の引き出しを山ほど持っていますが、基本はあくまでシンプルです。今年の日本ツアーの賞金王の最有力選手である藤田寛之プロだって、アプローチはシンプルそのものですからね。

上杉 藤田プロといえば昭和44年生まれで昭和43年生まれの私とは同世代。来年のマスターズ出場も有力視されていますし、私がお手本とするべきプレーヤーのひとり。聞き逃せませんね。

中井 そうですね。実際、上杉さんが目指すべきは石川遼くんや松山英樹くんではなく、藤田プロのゴルフです。ティショットで確実にフェアウェイをとらえ、セカンドでグリーンに乗せ、グリーン上、あるいはグリーン周りで勝負する。フェニックスで勝ったルーク・ドナルドもそうですが、そういった確実性の高い選手が、結局は「強い選手」だし、年齢を重ねても結果を出し続けることができるんです。

上杉 うーん、なるほど。

中井 さて、では目線の内側にクラブを入れないと、なぜアプローチがよくなるのか、その具体的理由を説明していきましょう。まず注目したいのが、軌道がインサイドアウトからストレートトゥストレートに変化するという点。言い換えれば、フェースの開閉を行うか、行わないかという違いが生まれます。

上杉 ストレートに動かしたほうが、フェースを開いたり閉じたりしなくて済むってことですよね。

中井 そうです。そして、インサイドに上げてフェースの開閉を行う場合、スウィングに「助走」が必要になります。同じ距離を打つのでも、フェースを開いて閉じるという作業を行うため、フェースを開くための助走、閉じるための助走が必要になる。簡単にいえば、テークバックが大きくなってしまうんです。テークバックは小さいほうがミスの量が減るのは、自明のことですよね。

上杉 「電話ボックススウィング」といわれたダグ・サンダース、あるいは日本でいえば藤木三郎プロなどは、たしかにテークバックが小さく、ミスの少ないプレーヤーでした。

中井 相変わらずたとえが古い。とはいえ、その通り。ショットに限らず、アプローチでも同じことがいえます。テークバックは小さいほうが絶対的にミスが減るんです。テークバックが大きく、かつフェースの開閉が大きいと、軌道を安定させるのが難しいことから、トップしたりダフッたりといったミスが出やすくなりますし、上手く打てても「飛び過ぎる」という危険性もあります。

上杉 うーん、なるほど。「小さいことは、いいことだ」というわけですね。

中井 もちろん、テークバックを小さくすること自体が目的ではなく、軌道を変えると自然にテークバックは小さくなりますよ、ということですけどね。打ちたい距離、球筋を考えたときに、小さいテークバックでその距離や高さが出せるのであれば、小さいに越したことはありません。

上杉 なるほど。

中井 目線の内側にクラブを上げない。つまりストレートにクラブを上げることで、フェースの開閉が少なくなり、結果、テークバックが小さくなり、結果、ミスが減る。正確な距離が打てる。このようなメリットがあるんです。10ヤードを打つアプローチも、300ヤードを狙うドライバーも、打ち方の基本は同じ。みなさんも、目線のラインに線を引くなどして、練習してみるといいと思います。

 
ここでビッグニュース! 上杉隆が主催するニュースサイト、「news-log」で、「僕マグ」の配信がスタートします。来週詳しくお伝えしますが、ひとまずnews-logをチェックしてみてください! ということでますます元気に来週も、目指せ、マスターズ!



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