僕のマグノリアレーン

2012.10.12

【第87回】
伸ばして飛ばせ! 左ひざ

僕のマグノリアレーン

「マスターズを目指す!」と宣言した元ジャーナリスト・上杉隆とレッスン担当のプロゴルファー・中井学。アラフォーふたりが夢を見る、大人のためのゴルフレッスンドキュメント「僕マグ」。今週からはさらなる飛距離アップに挑みます!

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またまた上杉が覚醒!?
ついにトップアマの田村さんに……

上杉 いや~、驚きましたね。

中井 今度はいったい何に驚いたんですか、上杉さん。

上杉 飛距離ですよ、飛距離。先日、例によって例のごとく、私のもう一人の師匠であるトップアマの田村尚之さんとラウンドしたんですが、スターティングホールで私が田村さんをアウトドライブしたのです。

中井 ええっ、そんな馬鹿な。だって、以前は上杉さん、田村さんに100ヤード近く置いていかれてたじゃないですか。上杉さんはドライバー、田村さんは5番アイアンでティショットしたのですか?

上杉 相変わらず弟子に対して無茶苦茶なことをいう男ですね……。違います、お互いドライバーを使い、田村さんの打った瞬間だけ強烈なアゲンストが吹いたとか、私のボールがカート道に跳ね、いわゆる“高速道路”を使ってランを稼いだとか、そういった要素を省き、純粋な飛距離で私が田村さんに勝ったんです。

中井 他のホールの飛距離、ならびにスコアで勝ったのかどうかも気になるところですが――。

上杉 中井プロ、それは聞かぬが花というものです。

中井 まあ、たしかに上杉さんの最近の飛距離アップには目を見張るものがありますからね。そういえば、上杉さんのゴルフのライバルである写真家の野村誠一さんもこう言っていましたよ「マルマンのクラブがあなどれないことを知った」――と。

上杉 ちょっと! たしかに私はマルマンのコンダクターを愛用していますが、アレはかれこれ1年近く使い続けています。クラブを替えたら急に飛んだというわけではありません。

中井 冗談ですよ、たぶん。しかし、上杉さんは今よりももっと飛距離を伸ばすことが可能です。

上杉 本当ですか? 参ったな~、どうしよう、「和製ダスティン・ジョンソン」と呼ばれたら。

中井 実際に呼ばれてから考えてください。さて、今週からはしばらく、さらなる飛距離アップを目指すためのポイントを伝授していきたいと思います。上杉さんは元より、ある程度飛距離が頭打ちになってきた中上級者の方々には、ぜひ真剣に読んでもらいたい内容になると思います。

上杉 では、教えてくれたまえ。

中井 まず最初に注目してほしいのは、「左ひざ」です。今から僕が打ちますので、左ひざにだけを見ていてください(と、打つ)。

上杉 おお~、ナイッショー!

中井 ありがとうございます。どうでしたか?

上杉 ふふふ、分かりましたよ。中井プロのスウィングは、インパクト前後で左ひざが伸び切っている! さては、それが欠点なんですね?

中井 大いに違いますが、着眼点は合っています。インパクト前後で左ひざが伸びる動き、これが飛ばしに直結するんですよ。

上杉 悪い動きじゃないんだ。

左ひざはボディスウィングか、
手打ちかのリトマス試験紙だ!

087インパクト前後で左ひざば伸びるのはボディスウィングの"証"という中井プロ

中井 前傾した状態のまま、骨盤を旋回させることで体全体をターンさせようとするとき、人間の体の構造上、左ひざが曲がったままでは体を自分から見て左方向に回すことができないんです。逆にいえば、骨盤の動きで体を回そうと思ったら左ひざは必ず伸びる。手を使わないボディスウィングをすれば、左ひざは伸びるのが自然なのです。

上杉 ということは、左ひざが伸びているかどうかは、手打ちになっていないかどうかを示す、リトマス試験紙になるわけですか。

中井 まさにそうです。そして、上杉さんはインパクト前後で左ひざが曲がりっぱなし。左ひざが伸びていないということは、体の回転を止め、手の動きで振り抜いているということ。そこを直せばもっと飛距離アップできます。

上杉 なるほど~。でも、スウィング中に意識して左ひざを伸ばすのって、難しいですよ。

中井 そうなんですよ。そこでオススメなのが、ピッチングウェッジを使った練習です。上杉さん、ピッチングで何ヤードくらい飛びますか?

上杉 110ヤードくらいですかね。

中井 了解です。今から5球も打てば、それが120ヤードになります。

上杉 いいんですか、そんな大風呂敷を広げて。「僕マグ」の連載が、目に見える証拠の残る動画メディアではなくテキストメディアである以上、思いっきりマン振りすれば120ヤードという結果自体を得ることは可能ですが、それは読者を裏切る行為です。

中井 なんでイカサマ前提なんですか。普段よりもむしろ力を抜いたように感じられるのに、今までよりも10ヤード飛ぶ。今からそれを体験していただきます。やり方は簡単。普通に構えて、普通にバックスウィングして、普通に切り返したら、ハーフウェイダウンのあたりで思い切り左ひざをピンと伸ばしてください。

上杉 それだけ?

中井 それだけ。あ、その際、前傾角度を保つ意識を持ち続けてください。左ひざを伸ばしたからって、体全体が伸びあがってしまっては意味がありません。ていうか、空振りします。

上杉 了解です。では打ちます。とりゃっ。あっ、トップした!

中井 ふふふふふ。

上杉 なにを笑ってるんですか。そりゃ、トップしたら簡単に10ヤード飛距離は伸びるでしょう。しかし、元・ジャーナリストとして、トップした球で見かけの飛距離を伸ばし、それを読者に誇るといった行為は断じて認められません(打ってからこの間、約1.5秒)。

中井 上杉さん、まずは球の行方を見定めましょう。トップしたわりには、いやに球が高く上がっていると思いませんか?

上杉 むむ、たしかに。むしろ普段の私のナイスショットよりも高いかも。あ、落ちた。信じられない、トップしたのに、落ちたところでピタリと止まりました。

中井 素晴らしい。キャリーで120ヤードを楽々クリア。5球どころか、1球で10ヤード、いや、それ以上の飛距離アップに成功しましたね。

上杉 うーん、自分が打った球なのに、どうにも納得がいきません。インパクト音も「カツッ」といった感じで、手先に伝わる感触もたしかにトップしたように思えたのですが……。

中井 トーナメントのドライビングレンジに行くと、みんな今の上杉さんのような音を出していますよ。アイアンで打つ際、フェース面で使うのはスコアラインの下から3~4本程度。その他の部分は、特殊なショットでない限り、使いません。体で打ったシャローな軌道の中で球をとらえれば、スコアラインの下3~4本で打ったときにアイアンの機能はもっとも発揮され、一瞬トップに感じられるような打ち応えでも、しっかりと上がり、飛び、かつ止まるのです。

上杉 フェース面の真ん中に当たるわけじゃないんだ。いやはや、面白いように飛んで止まる球が打てますね。こうやって打つと。

中井 この連載を通じて何十回も言っていますが、これが手を使わないスウィング、ボディの動きだけで振るスウィングの“威力”です。

上杉 よーし、ではこの感覚が残っているうちに、早速ドライバーを……。

中井 ふふふ、教えることはこれだけではありません。次週、さらに飛ばせるようになる秘密を伝授しますよ!

 
本編とは関係ありませんが、今週末にゴルフダイジェスト×ニコニコ生放送「上杉隆の勝手に日本オープン実況中継」やります! えなりかずきさん、タケ小山プロ、唐橋ユミさんが出演。テレビ中継を観戦しながら、文字通り“勝手に”解説します。面白さは保証します!  というわけで告知でした。来週も目指せ、マスターズ!



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