僕のマグノリアレーン

2012.08.02

【第78回】
左足上がりを極めてみる。

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指す! そう宣言した元ジャーナリスト・上杉隆と、レッスン役を引き受けたプロゴルファー・中井学。今週も夢のオーガスタ目指し、暑い中をレッスン開始です。

斜面からのアプローチ、
「主役」は立ち方による球筋の変化!?

上杉 暑い、暑すぎる。

中井 いや本当に、暑いです。

上杉 というわけで、今週はレッスンはやめ、涼しい室内でスイカでも食べましょう。

中井 そういうわけにはいきません。千里の道も一歩から。はるかなるマスターズも、目の前の一打から。上杉さん、先日の「ミッドパブ」予選敗退の悔しさをもう忘れてしまったんですか。

上杉 分かりましたよ、もう。私も、中学生、高校生時代は、ゴルフができさえすれば、いや、クラブを振ることさえできれば、夏の炎天下も関係ありませんでした。ストップ・ザ・レーズン・イン・ザ・パン、つまりはそういうことですね。

中井 言葉の意味はよくわかりませんが、とにかくまあ、コースにいきましょう。

上杉 で、今日はなにを教えてくれるんですか?

中井 斜面からのアプローチです。

上杉 斜面からの打ち方なら、前にもやったじゃないですか。傾斜に沿って立つか、傾斜を消すように立つか、いずれかのアドレスを選択して打つみたいな。

中井 斜面からのアプローチは、フルショットとはまたちょっと違うんですよ。アプローチの場合、立ち方による球筋の変化が「主役」となるんです。

上杉 ふーん、どういうことですか?

中井 ものすごく簡単なことです。
1.傾斜に沿って立つと、高い球が出る
2.傾斜を消すように立つと、低い球が出る
今日はこれだけ覚えて帰ってください。

上杉 本当にものすごく単純な話です。これって、左足上がりの場合ですよね。

中井 そうです。グリーンは、砲台までいかずともフェアウェイよりも少し高い位置にあるのが一般的ですからね。必然的に、グリーンをわずかに外した場合、次のアプローチは左足上がりになる場合が多い。そのため、左足上がりの傾斜からきっちり寄せることは、パーを拾うための必須条件です。もちろん、特に砲台グリーンを攻略するためには絶対に覚えておきたいテクニックです。

ピンポジやグリーン面の傾斜によって
立ち方を変えるだけで寄る確率UP!

078傾斜に沿って立つ(左)か、傾斜を殺すように建つ(右)かは、グリーンの状況で決める

上杉 しかし、あまりにも単純な技術。私のようなトップアマチュアを目指すゴルファーにとっては、無意味とも感じられてしまうのですが……。

中井 ふふふ、甘いですね。このレッスンは、ただ球が高いか、低いかだけを教えるものではありません。この2種の立ち方を、ピンポジによって使い分ける。これが、中井流傾斜地からのアプローチ術です。

上杉 たとえば?

中井 まずいちばん簡単な例。ピンが手前なら傾斜に沿って立つ。それにより、スウィングを変えなくても高い球になり、オーバーさせずに球の高さで止めることができます。対して、ピンが奥の場合は傾斜を殺すように立ち、低い球で足を使って寄せるわけです。

上杉 そうか~。手前のピンは高い球、奥のピンは低い球で寄せるのは、基本中の基本です。

中井 そうそう。そして、傾斜に対する構え方ひとつで、ピンポジに応じた球筋を、簡単に打ち分けられる。ここが最大のポイントです。さて、続いてはグリーン面によっての使い分け。これも単純な話で、グリーンが受けていれば傾斜を殺して低い球、グリーン面が下っていれば、傾斜に沿って立って高い球を打つと、格段に寄せやすいと思います。

上杉 受けグリーンは転がし系が有効だし、下り斜面に対しては高い球で勢いを殺すわけですね。それで、打ち方はどのようにすればいいんですか?

中井 「いつもと同じ」でOKです。

上杉 「いつもと同じ」ったって、人によって打ち方は千差万別じゃないですか。サンドを使う人もいれば、ピッチングを使う人もいるし、民主党を支持する人もいれば、小沢一郎議員を支持する人もいるじゃないかッ。

中井 民主党を支持する人は残念ながら以前よりずいぶん少なくなってしまったと思いますが……。ともかく、それでも「いつもと同じ」でいいんです。傾斜に沿って立つ、すなわち、地面の傾斜角に沿って体を傾け、傾斜に対して垂直に立つか、傾斜を殺して、あくまでも地球の中心に対して垂直に立つか。そのどちらかを選択することで、人それぞれの「いつもと同じ」よりも高い球、低い球が打てるわけですから。変に、使用クラブはサンドで、テークバックは腰の高さで……とか言い出すと、この場合かえって実戦的でなくなってしまうんですよ。

上杉 言われてみればそうですね。

中井 もうひとつ大切なのは、このふたつの球筋を覚えることで、「左足上がりからのアプローチ」に絶対的な自信が持てるようになることです。そうするとどうなるか。グリーン周りで次のショットが左足上がりになる場所が「外してもいい場所」になるわけです。アプローチは単独のテクニックと思われがちですが、アプローチが上達することで、セカンドショットにも幅が出てくるんです。多くの人は、ゴルフの技術を一個一個切り離して考えてしまいますが、実際はすべての技術はすべてシームレスにつながっているんですよ。

上杉 中井さん、たまにはいいことを言うじゃないですか。

中井 恥ずかしながら、いつも言っているつもりでございます。

上杉 気付きませんでした。

中井 気付いてなかったんだ……。ともかく、このように細かな技術の積み重ねの上に、マスターズへの道は開かれます。頑張っていきましょう!

 

これは本当に試して欲しい! スウィングを一切いじらずに、立ち方だけで高い球、低い球が楽々打ち分けられます。こういう技術を覚えると、ゴルフが楽しくなりますよね、ホント。というわけで来週も、目指せ、マスターズ!



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