僕のマグノリアレーン

2012.06.29

【第73回】
エッジまで? センターまで?

僕のマグノリアレーン

「マスターズを目指す!」そう宣言した元ジャーナリスト・上杉隆と、それをサポートするプロゴルファー・中井学がお送りする二人三脚ゴルフレッスンドキュメント。いよいよ間近に迫った「ミッドパブ予選」に向け、最後のレッスンがはじまる!

来週はオーガスタへの第一関門、
「ミッドパブ予選」です!

中井 いよいよ来週に迫ってきましたね、上杉さんが参加するミッドパブ予選。

上杉 ええっ、もう来週なの? まずいな~。どうしよう、トップ通過した場合に備えて、私が主宰する自由報道協会の会見スケジュールを抑えておいたほうがいいでしょうか。

中井 その心配には及びません。全国大会で優勝したならともかく、まだ地区大会の予選。仮にトップ通過しても、「よかったですね」で終わりです。仮にもマスターズを目指しているわけですから。

上杉 厳しいですね、それは。

中井 厳しいですよ、そりゃあ。さて、時間がないので早速レッスンにいきます。今週お伝えしようと思うのは、「グリーンまでの距離について」です。たとえば、今立っている場所からグリーンまで、何ヤードあるでしょうか。

上杉 コース内の表示によれば残り150ヤードとありますが……。

中井 では、その距離を打ってみてください。

上杉 風がちょっとフォローなので、8番アイアンで届くはず。では打ちます(と、打つ)。おっ、上手く打てた。

中井 うん、ナイスショット。でも残念、グリーンエッジで止まりました。

上杉 おっかしいなあ。グリーン上空だけアゲンストだったんですかね。

中井 いいえ。今のショット、上杉さんは見事に150ヤードをきっちり打てていました。答えは簡単、今回練ランでお邪魔している「オールドオーチャードGC」は、コース内の距離表示が「センターまで」ではなく、「エッジまで」なんです。

上杉 あっ、そうか。日本のコースは大概が「センターまで」なので、うっかりしていました。

 

競技に参加するゴルファーは
「エッジ」を基準にプレーしよう

073グリーンセンターまでの距離を基準にするか、エッジまでの距離を基準にするかで持つ番手は変わってくる!

中井 これは声を大にして言いたいことですが、世界中に十万人単位でいるプロゴルファーは全員、「エッジまでの距離」を基準にゴルフをしています。プロといわず、競技に参加するすべてのゴルファーは、この「エッジまでの距離」を基準にゴルフをしなければなりません。

上杉 どうして?

中井 「センターまでの距離」だと、球筋のイメージも、距離感も、厳密には描けないからです。アマチュアの場合、「センターまで」の距離が100ヤードだろうが、150ヤードだろうが、200ヤードだろうが、全部その距離を打てる番手を持つわけじゃないですか。しかし、100ヤードと200ヤードを打つクラブでは、当然ランの量が違うわけですよ。

上杉 そりゃまあ、そうですね。長い番手だと、せっかくナイスショットしてもグリーンをこぼれてしまうことがよくあります。

中井 そこで、「エッジまでの距離」で考えるべきなんです。たとえば、エッジまで150ヤード。エッジから15ヤードの位置にピンが切られているとします。上下の幅が30ヤードのグリーンだとしたら、まさに「グリーンセンター」にピンが切られている状況です。つまり、センターまで165ヤード。上杉さん、どう狙いますか?

上杉 165ヤードで無風だとしたら、6番アイアンかなぁ。

中井 ですよね。すると、仮にナイスショットして165ヤードぴったりキャリーしたとすると、さすがに6番でランがゼロということはありませんから、確実にオーバーしてしまいますよね。ランが5ヤードでれば、奥からの難しいパットが残る。跳ね方が悪ければ、もっとも行ってはいけないグリーン奥にこぼす危険性だってある。対して、「エッジまで150ヤード」という発想だったらどうですか?

上杉 150ヤードは8番アイアンのマックス飛距離だから……ちょっと余裕を見て7番アイアンですかね。あれっ?

中井 ふふふ、気が付きましたか。

上杉 同じピンを狙っているはずなのに、選ぶ番手が変わってしまうじゃないかっ。と、大げさに驚いてみます。

中井 助かります。7番だと、上杉さんは平均したら155ヤードくらいを打ちますよね。ちょっと薄く当たって5ヤード飛ばなくてもエッジで止まる。ナイスショットしたらピン手前、転がり方によってはベタピンも十分にあり得る。「センターまで」と「エッジまで」。ピンの位置は同じでも、狙い方によって番手も変われば、ショットの期待値も大違いになっちゃうんです。

上杉 おそろしい、おそろし過ぎる。

中井 さらには、練習場とコースのギャップという問題もあります。みなさん、練習場でたとえば150ヤードの看板を目印にショットを練習しますよね。その場合、「キャリーで150ヤード」を打とうとすると思うんです。でも、それと同じ感覚でショットして、それがナイスショットになった場合、グリーン上で止めることはなかなか難しい。

上杉 なるほど、「センターまで」の距離表示と同じことになってしまうわけですね。

中井 それに加えて、練習場のボールはいわゆる「ダンゴボール」と呼ばれる、飛ばないワンピースボール。実際にコースで使う「本球」は練習場のボールよりも確実に飛びます。練習場の物差しをコースに持ち込んでしまうと、思わぬ怪我につながりかねません。

上杉 うーん、なるほど。

中井 まずは練習場とコースでの飛距離差を正確に把握すること。その上で、センターではなくエッジからの距離を基準に、ピンを攻める。これが、競技に臨むゴルファーに最低限必要なこころがけです。

上杉 ふふふ。ミッドパブ予選はあくまでもマスターズへの通過点に過ぎません。結果は来週の“僕マグ”で発表するので、読者諸君、楽しみに待っていてくれたまえ。ははははは。

中井 どうしよう、予選落ちしたら……。

 

というわけで、いよいよ7月3日(火)上杉隆がミッドパブ予選に挑みます! 果たしてその結果は――? 来週の僕マグは絶対に見逃せません。目指せ、予選通過! そして目指せ、マスターズ!



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