僕のマグノリアレーン

2011.09.30

【第36回】
コンパクトスウィングで飛距離アップ!?

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指す! そう宣言したジャーナリスト・上杉隆と、それをサポートするプロゴルファー・中井学。ゴルフ界の弥次喜多コンビが送る、右往左往、紆余曲折、七転び八起きの、ゴルフレッスンドキュメントです。

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マスターズ委員会もビックリ!?
上杉が快挙を達成!

上杉 いやー、はっはっは。

中井 どうしたんですか、上杉さん。のっけから不気味な笑顔です。

上杉 相変わらず失礼ですね。中井さんはご存じないんですか? 私が達成した“快挙”を。

中井 ああ、twitterで拝見しました。ハーフでふたつ、イーグルをとったらしいですね。

上杉 らしい、ではなく、紛れもない事実です。しかも、いずれもパー4でのセカンドショット、100Y前後の距離から直接放り込んだ、素晴らしいイーグルでした。

中井 う~ん、セカンドショットが直接入るということは、しっかりとピン筋に飛んでいる証拠ですからね。それがふたつとなれば、もはや偶然という一言では片付けられません。

上杉 実力という一言で片づけるほかありませんね。まずいな~、この記事が世に出たら、マスターズ委員会が目を付けて、特別招待枠で出場が決まるかもしれません。

中井 マスターズ委員会が「僕マグ」を読んでいる可能性は限りなくゼロに近いと思いますが……。まあ、あの日のレッスンが功を奏したということでしょう。

上杉 なんでしたっけ? あの日のレッスンって。

中井 そう言うと思いましたよ、いいんですよ、本当に。僕の力なんて本当に微々たるものだし……。まあいいや、ほら、あの日ですよ、あの日――
――上杉ハーフ2イーグル達成の一週間前――
中井 今週は、コンパクトスウィングのレッスンをします。上杉さん、コンパクトスウィングってなんのためにあると思いますか?

上杉 中井プロはときどきそういう愚問を発しますよね。コンパクトスウィングは距離を多少犠牲にして、方向性を重視する。そのためにあるに決まってるじゃないですか。

中井 では、コンパクトスウィングの「やり方」は?

上杉 愚問の上にさらに愚問を重ねるつもりですか。振り幅を小さくする、これだけです。

中井 ふたつとも、誤解です。

上杉 ゴカイ? 釣りのときにエサでつける虫のことですか? 中井プロ、これはゴルフの連載であって、釣りの連載ではありません。

中井 (無視して)まず最初に質問した、コンパクトスウィングの目的ですが、たしかに方向性が良くなるのは間違いありません。しかし、僕が提唱するコンパクトスウィングは、多くの人にとって飛距離アップにもつながるものです。

上杉 それはないでしょう。コンパクトスウィングにしたら、畢竟、スウィングアークは小さくなります。そうなると、ヘッドの移動距離が減り、ヘッドスピードが下がって、エネルギー量が減って、飛距離はダウンするはず。E=MC2、つまり特殊相対性理論に基づく、これは結論です。

中井 だからそれまた誤解なんですよ。

上杉 なんと! アインシュタインを否定するんですか。

中井 アインシュタインは否定していません、念のため。コンパクトスウィングのやり方も、単純に「振り幅を小さくする」のではないんです。上杉さん、ちょっとコンパクトスウィングで打ってみてください。

上杉 はい。(と、打つ)ほら、やっぱり飛距離が落ちるじゃないですか。フルスウィングより20ヤードくらい飛んでいません。

中井 それは「正しいコンパクトスウィング」ではないからなんです。僕は、この連載で繰り返し繰り返し、「体が100、手がゼロ」のスウィングが理想だと述べてきました。上杉さんも、最近では、「体が80、手が20」くらいまで、スウィングが良くなってきました。

上杉 いや、まあ、へへへ。

中井 そこは照れるところではありません。しかし、まだ手を「20」使ってしまっている。そして、今のようにコンパクトスウィングをすると、どうしても手で振り幅を調整してしまい、「体が40、手が50」くらいに割合が変化してしまうんです。

上杉 なんで合計が100じゃないんですか。

中井 手で振り幅を小さくしてしまうと、単純にエネルギー量が減ってしまうからです。

上杉 ああ、それで飛ばないのか。

中井 そういうことです。コンパクトスウィングの目的は、「体が100、手がゼロ」を確実に行う、その一点に尽きます。故に、「振り幅(=手の上げ幅)を小さくする」のではなく、「腕をロックして、体の動きしか使わない」のが正しいコンパクトスウィングのやり方。振り幅は、結果的に小さくなるというのが正しい説明なんです。

上杉 うーん、なるほど。

「体100、手がゼロ」を意識して
コンパクトスウィングで打とう!

036両肩、両ひじ、グリップで5角形を作ったまま振ってみよう
中井 ちょっと一球打つので見ていてください。いいですか?

上杉 なんか、変な構えですね。まるでパッティングをするときのような構えです。

中井 ええ、ちょうど両肩と両ひじ、手首で五角形をつくるような感じですから、まさにパッティングですね。こうすると、腕がロックされ、体の動きしか使えません。では打ちます。よいしょっ(と、打つ)。

上杉 なんという……ヘッドが肩の高さくらいにしか上がっていないのに、300Y級の飛距離です!

中井 でしょ? 普段から「体ほぼ100、手がほぼゼロ」のスウィングをしている僕でも、飛距離はたいして変わらないんです。ましてや、上杉さんや一般のアマチュアの方のように、手を使うスウィングをしている人にとっては、確実に「体が100、手がゼロ」になるコンパクトスウィングは、スウィング矯正と同時に飛距離アップにつながる、“魔法の杖”なんですよ。しかも!

上杉 なんですか?

中井 方向性は確実に良くなります。ドライバーだけでなく、たとえばパー4のセカンドショットでピンを狙う場合などに、この方法を行うと、確実にピンを刺す確率が増えるはずですよ。

上杉 うーん、これはいいことを聞きました。さっそく、実践してみます!
――回想シーン終了――
中井 ほらね、あのレッスンがあったから、ハーフで2イーグルとれたんですよ。

上杉 うーん、たしかにそれは言えますね。ただ……

中井 ただ?

上杉 ただ、実際にショットしたときは、教わった内容は頭になく、「ダスティン・ジョンソンみたいに振る」ことしか考えてなかったんですけど。

中井 上杉さんに心を込めてレッスンしてきたこの9カ月間はなんだったんだろう。悲しみに似た疑問が脳裏を走りました。

上杉 気のせいですよ、中井プロ。さて、ハーフ2イーグルの偉業は達成しましたから、次はホールインワンですね。来週は、ホールインワンが出るレッスンをしてください。

中井 ないですよっ、そんなもんっ。

 
ニュートリノの速度は光よりも速い。そんなニュースが飛び込んできた昨今。物理の常識も覆ろうとしているなか、レッスンの常識も「僕マグ」がどんどん覆していきます! というわけで、来週も、目指せ、マスターズ!



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