僕のマグノリアレーン

2011.09.08

【第33回】
前傾角度をキープする、秘打 「ごめんなさい」打法!

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指す! そう宣言した上杉隆と、それをサポートするプロゴルファー・中井学の、二人三脚レッスンドキュメント・僕のマグノリアレーン。今週は先週に引き続き、「打ち下ろしのパー3」攻略法!

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ジャーナリスト・上杉が語る
野田新首相の「実力」!?

中井 先週の話で恐縮ですが、新首相が野田佳彦氏に決まりましたね。

上杉 そうですね。

中井 私も含め、国民にその「実力」をあまり知られていない方だと思うのですが、どうですか、野田新総理は。

上杉 うーん、微妙ですね……。

中井 微妙、ですか。どのような点が?

上杉 まず、ドライバーの飛距離が物足りない。ショットの力もそこまで高くはありません。正直いって、上手い、あるいは強いプレーヤーとは呼べません。

中井 あの~、読者のみなさんが一斉にズッこける様子が目に見えるようなんですが。私は、野田新総理のゴルフの「実力」をお尋ねしたわけではありません。

上杉 何を言ってるんですか、中井プロともあろうものが。ゴルフは冷静な判断力、緻密な思考力、一瞬の大胆な決断力が問われると同時に、マナーやルールの遵守、小粋な会話ができるかどうかといった点で人格をも問われるゲームですよ! 野田総理がそうだというわけではありませんが、マナーも悪い、ルールを守らない、コースマネジメントもできず、ミスをしたらムスッと黙り込むようなゴルファーに、一国を任せることができますか?

中井 むむむ……そう言われると、妙な説得力がありますね。

上杉 当たり前じゃないですか。しかし、菅前総理はそもそもゴルフをしませんでしたからね。それに比べればゴルファーである分だけマシです。野田総理におかれましては、ぜひ「僕マグ」を読んで、ゴルフの腕を磨いてもらいたいものです。

中井 政治の手腕を磨いてほしい気もしますが……。まあいいや、ぼちぼちレッスンをはじめましょう。油断するとレッスン前の雑談ばかりが長くなり、技術的な話がどんどん少なくなってしまいますからね。

上杉 その通りです。まったく、勘弁してくださいよ、中井プロ。

中井 私ですかっ……。

上杉 ほら、今週は何をレッスンしてくれるんですか?

中井 うーん、なんか、釈然としませんが始めましょう。今週は先週の続き。「打ち下ろしのパー3攻略法」その2、です。

上杉 先週は番手の選び方を教わったんですよね。打ち下ろしでも番手を下げる必要はないという指摘は目からウロコでした。感動したッ。

中井 小泉純一郎元首相はそれくらいじゃ感動しない気もしますが、まあいいでしょう。今週は打ち方をレッスンします。なにしろ上杉さん、思い切りダフってましたからね、先週。ちょっと、先週と同じホールに移動しましょう。

あるはずのグリーンが
「存在しない」理由とは?

033
打ち下ろしのパー3は、「視界」が難しくするという中井プロ……
上杉 到着しました。138Y、打ち下ろしのパー3。ちょうどオーガスタの12番ホールと同じくらいの距離。ようやくこの連載の意義を再確認できそうです。距離さえ合えば、ショートアイアンを持てるし、難しいことはないはずですね。

中井 なぜ上杉さんが先週このホールでダフってしまったのか。実はそれには明確な原因があります。具体的にいえば「目標設定」です。

上杉 今年いっぱいでジャーナリストを休業し、毎日をゴルフ中心に暮らして、やがてはマスターズに出場するのが私の人生の「目標設定」ですが、それがダフリの原因だと?

中井 え~と、そういった人生規模の大きい目標設定ではありません。打ち下ろしのパー3でどこを狙っていますかという話です、上杉さん。

上杉 なにを言ってるんですか、中井プロ。ここはパー3、狙うはグリーンただひとつに決まってるじゃないですか。

中井 そこなんですよ。打ち下ろしのパー3において、グリーンは「最終的にボールが止まる場所」に過ぎません。もっといえば、打ち下ろしのパー3にグリーンは「存在しない」と言っても過言ではありません。

上杉 中井プロ、今我々が立っているティグラウンドから138ヤード先にグリーンは厳然と存在しています。分かりました、少々お疲れのようですね。今日はクラブハウスに戻って、涼しい場所でアイスコーヒーでも飲みましょう。そして、夜はゆっくり眠ってください。

中井 話は最後まで聞いてください。存在しないのは、「視界の中」の話です。打ち下ろしの度合いにもよりますが、打ち下ろしの分、視界の中の本来あるべき場所にグリーンが“ない”。これが打ち下ろしのパー3の難しさなんです。視界の中にないから、ついつい目線を下げてしまう。それにつられて右肩が前に出る、左肩が下がるなど構えに悪い変化が起こってしまう。そのせいで、先週みたいにダフッたりしちゃうんです。

上杉 なんだ、視界の話か。それなら私も聞いたことがあります。忘れてたけど。もっと中井プロらしい、独自の教えはないんですか? オーガスタを目指す私にとって、ほかでも聞けるようなレッスンは必要ありません。

中井 ふふふ。では、とっておきの方法を伝授しましょう。まったく新しいゴルフの格言の登場です。ズバリ、「打ち下ろしのパー3では、コースに向かってゴメンナサイ」!

上杉 ……やっぱり、疲れてますね、中井プロ。

中井 いたって元気です。説明しましょう。先ほどの目標設定の話もそうなんですが、打ち下ろしホールでは、視界の中に目標がないことによって、構えが変化してしまうことに加え、アドレス時の前傾角度がスウィング中に変化してしまいがちになります。

上杉 言われてみれば、そんな気もします。

中井 まずは、目線を下げずに雲や遠くの街、高い木など目線と水平に目標を設定すること。それができたときに、とくに上杉さんの場合、次に怖いのは「伸び上がり」なんです。どうしても、目線を下げないよう意識する反動で体が伸び上がりがちですから。

上杉 うーん、たしかにスウィング中に伸び上がるのは悪いクセです。

中井 だからこそ、切り返したら「ごめんなさい!」する、すなわち前傾角度をもう一段深くする意識を持つんです。論より証拠、やってみてください、「ごめんなさい打法」を。

上杉 とてもマスターズを目指す連載とは思えない安直なネーミングですね……でも仕方ない。番手は打ち下ろしを計算せずに普段140ヤードを打つ8番アイアン。目線を下げないように気をつけて……ごめんなさいッ!(と、打つ)

中井 ふふふふふ。

上杉 ……信じられない。

中井 コンペだったら、ニアピン賞でしたね

上杉 何か貰えるんでしょうか?

中井 何もあげません。

上杉 残念です。うーん、それにしても我ながら完璧なショットでした。でも、結果はたしかに申し分ありませんが、スウィング中に前傾角度を変えるのはいくらなんでもセオリーに反し過ぎるのではないですか?

中井 今のスウィング、アドレスからフォローまで、前傾角度はほぼまったく、変化していません。

上杉 それは嘘でしょう。だって、思いっきり体を前に倒しましたよ、今。

中井 それくらいの意識で、はじめて伸び上がりが防げるということです。打ち下ろしだけでなく、ふだんのショットでも意識していいかもしれませんね、「ごめんなさい打法」を。

上杉 そのネーミングはなんとかなりませんかね……。

 
「ごめんなさい打法」、これ意外と効きます! 打ち下ろしのパー3に限らず、普段から伸び上がり癖のある人は、ぜひコースに向かって「ごめんなさい」を。いや、本当に。というわけで来週も、目指せ、マスターズ!



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