僕のマグノリアレーン

2011.08.25

【第31回】
アプローチは、「長尺パター」で。

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指す! そう宣言したジャーナリスト・上杉隆と、それをサポートするプロゴルファー・中井学による二人三脚ゴルフレッスンドキュメント「僕のマグノリアレーン」、通称「僕マグ」。今週、上杉隆は大忙しのようで……。

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花道の最高のライに潜む
アプローチの罠とは?

上杉 ああっ、忙しい!

中井 本当に忙しそうですね、上杉さん。ただでさえ、普段から忙しいのに。

上杉 民主党の代表選ですよ、原因は。それに伴う取材やラジオ・テレビ出演、原稿執筆で寝る間もありません。まったく、本当に困ったものです。

中井 政権交代からわずかに2年、民主党政権になって早くも3人目の首相が誕生するわけですもんね。しかも、どんどん人材が枯渇しているようにも思えるし……。

上杉 そんなことで困っているわけではありません。

中井 ええっ、では、いったい何に困っているのですか?

上杉 僕の夏休みがなくなってしまう。そのことに決まってるじゃないですか! ああもう、ゴルフ三昧の夏休みを満喫しようと思っていたのに……。

中井 そこですか……。なんだかえらく個人的な理由ですね。

上杉 甘いですね、中井プロ。夏休みがない。この怒りと哀しみのエネルギーが、私を徹底した取材に駆り立て、たとえ民主党の秘書時代に同じ釜のメシを食った仲の議員といえども遠慮なく批判し、論じるモチベーションとなるのです。

中井 なるほど、私憤を公憤に変換するわけですね。ということは、上杉さんの夏休みがないと、よりダイレクトな情報を得られて、我々国民はトクをするわけですか。よかった~、上杉さんの夏休みがなくなって。

上杉 仏のような顔をして、実に冷酷なことを言う男ですね、中井プロは。

中井 冗談です。

上杉 とはいえ、私は年内でジャーナリストを無期限休業する身。最後のご奉公と思って頑張ります。マジメな話。

中井 ああ、そうそう。上杉さんと一緒にこの連載をやっている関係で、色々な人から聞かれるんですが、上杉さん、活動休止後は何をされるんですか?

上杉 愚問ですね、中井プロ。というか、中井プロには失望しました。

中井 ええっ、質問しただけなのに……。

上杉 まったくもう。この連載の趣旨をお忘れですか? 「マスターズを目指す」に決まっているじゃないですか。

中井 そうでした。それが本当かどうかはともかく、この連載的にはそうですよね。

上杉 わけの分からないことを言っていないで、そろそろレッスンを始めてください。

中井 そうですね。気がつけば連載の文字量の約1/3が既になくなってしまいましたので、レッスンを開始します。えーと、一週間のお休みをもらっていましたからね。どこまで話しましたっけ。

上杉 またまた愚問ですね、中井プロ。私が覚えているわけないじゃないですか。

中井 たしかに、愚問でした。えーと、そうだ。ショートゲームの話の続きです。

上杉 あれ? ショートゲーム編、終わりませんでしたっけ。

中井 伝え忘れていたことを、いま思い出しました。文字量の残りが少ないので、いきなりですがちょっとアプローチしてみてください。

上杉 本当に、いきなりですね。どこからアプローチすればいいですか?

中井 ココです。

上杉 なーんだ。グリーン手前の花道で、芝はキレイに刈りそろえられ、傾斜もなし。まるで練習場のような最高のライじゃないですか。今まで何週間もアプローチのレッスンを受けてきた私が、こんなライからミスをするとでも?(と、打つ)ああっ、ダフったっ。

中井 でしょ? 意外にダフるんですよ、こういう最高にいいライって。

上杉 うーん、言われてみれば記憶にありますね。ミスしようがないライのはずなのに、ミスをすることが。

中井 油断もひとつの原因だと思いますが、いいライほど悪いクセが顔を覗かせる、ということも言えますからね。ここまでせっかく体で打つアプローチを学んできたのに、今の一打は手でクラブを動かしていました。

上杉 たしかに、あまり動きを意識せず打ってしまいました。

中井 こんないいライからは、確実にワンパット圏内に寄せたい。ですが、その前にまずは絶対にミスをしないこと、それが重要です。というわけで、今週はアプローチで絶対にダフらないための方法をお教えします。

アプローチでダフらないための
秘密の「練習器具」がある!

031「手が使えない」長尺パターを使うのが、アプローチのコツだと中井は言う……
上杉 あれ? 何回か前に、「絶対にダフらないアプローチ」をレッスンしてもらった気がしますが……。

中井 「その動きができた場合、絶対にダフらないアプローチ」ということです。

上杉 なんか、詐欺にあった気分です。

中井 誤解です。ともかく、簡単な方法なので、読者のみなさんもぜひ覚えてくださいね。

上杉 はは~ん、分かりましたよ。“テキサスウェッジ”ですね。

中井 グリーン外からパターを使う、通称“テキサスウェッジ”。鋭い回答ですが、残念ながらマスターズを攻略する上では不正解です。オーガスタのグリーンの強烈なアンジュレーションを制するには、テキサスウェッジは適当ではありません。

上杉 あ、そうか。

中井 というわけで、今週は秘密兵器を持ってきました。ジャーン、これです。

上杉 中井プロ、つまらない冗談はやめてください。長尺パターじゃないですか。テキサスウェッジはオーガスタでは通用しないと言ったそばからパターを取り出して、いったいなんのつもりなんですか。

中井 ふふふ。実はコレで打つわけではないんです。長尺パターは、アプローチの体の動きを覚えるのに最適の「練習器具」になるんですよ。ちょっと、ボールの位置に立って長尺パターをストロークしてみてください。

上杉 今いち使い方が分からないんですよ、長尺パターって。

中井 グリップエンドを胸の下に付けてクラブを固定し、肩の上下動でヘッドを動かす感じです。

上杉 なるほど。うーん、動きが強制されるというか、体の動きしかできない感じになりますね。

中井 そうなんですよ。この、手がまったく動かずに肩の動き、体の小さな動きだけでクラブを動かすフィーリングを、体に覚え込ませてください。

上杉 ……(熱心に素振りを繰り返す)。

中井 よし! ではその感覚を持ったまま、いつもの58度ウェッジでアプローチしてみてください。

上杉 はい(と、打つ)。おお~、キレイにクラブが抜けました。

中井 いいですね! 手はクラブを持っているだけでまったく余計な動きをせず、体の動きだけでストロークができていました。この感覚で振ることができれば、今度こそ絶対にダフリません。

上杉 うーん、たしかにダフる気がまったくしません。

中井 この練習がいいのは、当然ながらパットのストロークも良くなる点。ついでに、長尺パター「自体」の練習にもなります。というわけで読者諸兄におかれましては、長尺パターを一本所有しておくのも“アリ”ですよ!

 
アプローチには「長尺パター」が効く! これぞ、まさに新発見。グリーン周りでスコアを落としている方は、是非、お試しを。というわけで来週も目指せ、マスターズ!



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