僕のマグノリアレーン

2011.04.14

【第13回】
「水切りショット」に学ぶ左足下がり攻略法~Part1

僕のマグノリアレーン

マスターズを目指す! そう宣言したジャーナリスト・上杉隆と、それをサポートするプロコーチ・中井学の二人三脚空想ゴルフレッスンドキュメント「僕のマグノリアレーン」。今週は、マスターズ取材を終えたばかりの上杉による、マスターズレポートからどうぞ。

第1回から読む   バックナンバー

練習日恒例の水切りショットに
オーガスタ攻略のカギが……!?

中井 いや~、面白かったですね、今年のマスターズ。現地はすごい盛り上がりだったんじゃないですか?

上杉 凄かったですよ。なかでも、日本のアマチュアとして初めてマスターズに出た松山英樹くんへの注目度は相当のものでした。

中井 被災地である東北の大学(東北福祉大)からの出場。そしてなにより、ゴルフのプレーぶりが素晴らしかったですもんね。マスターズのローアマ(出場アマチュア中の最高順位)というのは、空前絶後の快挙です。

上杉 本当に、素晴らしいプレーでした。ただ、たしかに空前ではあるけれど、絶後とは言い切れません。

中井 ああ、たしかにそうですね。松山くんは石川遼くんと同級生の19歳。大学を卒業するまではアマチュアとしてプレーすると言っていましたから、来年以降も出場ならびにローアマ獲得のチャンスは十分あります。松山くんに限らず、今後どんどん若い力が出てくれば、ローアマはおろか、いずれはマスターズチャンプも誕生するはず。いや、失礼いたしました。

上杉 まあ、そうなんですけど……。中井プロ、誰か極めて重要な人物を忘れていませんか? そもそも、この連載の趣旨を忘れてしまったのでしょうか。

中井 あっ……。そうそう、そうですよ、上杉さんだって、マスターズ出場の可能性はゼロではありませんし、ローアマ獲得の可能性も絶無とは言い切れません。なにしろプロゴルファー以外のすべての人類にはマスターズのローアマになれる可能性がありますから。大丈夫、いけるいける。ははは。

上杉 いつになく言葉が軽いですね……。まあいいや。とにかく松山くんの注目度はすごかったんですよ。公式プレスインタビューには、日本メディアよりも、海外メディアの記者の方が多数参加していました。

中井 上杉さんも、なにか質問しましたか?

上杉 もちろん。「ラウンド中、キャディで同級生の岡部くんとニヤニヤ話していたけれど、どんな話をしていたの?」と聞きました。なぜか赤い顔をして「わっ、忘れました」という回答だったので、「忘れるはずがない!」と厳しく追及しておきましたよ、ふふふ。

中井 ほかに聞くことはなかったんですか……。

<さて、上杉による詳細なマスターズレポートは4月12日発売の「週刊ゴルフダイジェスト(4/26号)」に譲って、ここからが本題。先週に引き続き、上杉渡米前の2月に行われた中井とのレッスンの模様をお伝えします。テーマは「左足下がり」のショット!>

上杉 先週は、「水切りショット」の話で終わったんでしたよね。

中井 そうそう。マスターズの16番、池越えのパー3では、練習ラウンドでマスターたちが水切りショットを披露して、パトロンを湧かせるのが恒例なんですよね。

上杉 実は、パー3コンテスト(水曜日に開かれる、オーガスタナショナルGCに併設されたショートコースで行われるイベント。ちなみに、ここで優勝すると本選で勝てないというジンクスがある)でも水切りショットをする選手は多いんですよ。

中井 見てみたいなぁ、現地で。

上杉 ええっ? 見たことがない!? 見たことすらもないというのに、僕にオーガスタ攻略のレッスンをしようというんですか、中井プロは。

中井 ……上杉さん、僕がオーガスタに行ったことがないのはご存じじゃないですか。そんな意地悪を言うのなら、もういいですよ。もう、いいっ。

上杉 いい年してスネるのはやめてください。きっと行けますよ、近いうち、私のキャディとして。そうそう、たしか、水切りショットの打ち方には、傾斜地から打つコツが詰まっているとおっしゃってましたよね。

中井 ええ。正しくは、左足下がりから打つコツが詰まっているんです。

上杉 左足下がり――これは重要ですね。オーガスタには、10番や11番など、左足下がりのライから止まるボールを打たないと、バーディはおろかパーすらも覚束ないホールがたくさんありますから。

中井 そうですね。オーガスタでは左足下がりから、球を浮かせる技術は必須です。行ったことないですけど。

上杉 けっこう、根に持つタイプですか? 中井プロは。大丈夫です、しっかりレッスンすれば、キャディとしていけますから、私の。

 左足下がりを克服する
2つの方法とは?

013
地味にスクープ! マスターズでの「水切りショット」は左足下がりから打つのがセオリーだった……
中井 ともかく、上杉さんをはじめ、多くのアマチュアゴルファーがとくに苦手とするライが、この左足下がりと言えます。逆にいえば、左足下がりからしっかりとボールをコントロールできれば、それだけで一段階上のゴルファーになれると言っても過言ではありません。

上杉 たしかに、左足下がりのライからは、トップしたり、右にすっぽ抜けたり、ダフったり。いろいろなミスが出ます。いやミスというよりも私の場合はそれしか出ません。

中井 まず、知っておいてほしいのは、「左足下がりはなぜ難しいか」です。答えから先に言えば、それは「右足側が高いから」です。右足を箱に乗せた状態で振ることをイメージするとわかりますが、その状態から普段どおりに振るとクラブが箱に当たってしまう。つまり、ダフってしまうんです。そうならないためには、まず右足が高い状態を消す必要があります。

上杉 なるほど、スコップなどを携行して、地面を均せというわけですね。しかし、それでは手間がかかりますし、マナー的にもNGというか、即刻ゴルフ場からつまみ出される気がしますが?

中井 驚くほどの不正解です。正解は2通りあります。ひとつは、傾斜に沿って思い切り体を傾けて構えること。もうひとつは、オープンスタンスに構えることです。

上杉 あっ!

中井 どうしたんですか、上杉さん。

上杉 今の話を聞いて、急に思い出しましたよ、中井プロ。オーガスタの16番ホールで水切りショットを打つとき、すべての選手が平坦な場所ではなく、池の淵の左足下がりの傾斜地から打っているのを。

中井 なるほど~。それは初耳ですが、極めて納得のいく話です。その場合、おそらくは傾斜に沿って体を傾ける立ち方をしているはずです。平地からただのトップボールを打ったのでは、スピンがかからず、水の中に球が潜ってしまいますが、左足下がりから傾斜に沿って立って打てば、自然に打ち出しが低くなり、スピンによって水面を跳ねる球が打てますから。

上杉 うーん。そういうことか。2年前、石川遼くんがイアン・ポールターに練習ラウンドで、「どうすれば水切りショットが打てるのか」質問しているシーンを見たことがありますが、そのときも、傾斜地に球を置いて5番か6番で普通に打てと教わっていました。そういう意図があったのか。

中井 詳しい打ち方・立ち方については次週詳しく解説しますが、間違いなくそうだと思います。まあ、行ったことないですけどねっ。

上杉 大丈夫、私のキャディとして……。

 
というわけで終始スネ気味の中井による、「左足下がりからの打ち方・パート2」はまた次週! 目指せ、マスターズ!



  • このエントリーをはてなブックマークに追加

運営会社 | プライバシーポリシー