僕のマグノリアレーン

2011.03.25

【第10回】
アイアンは「重力」で打つ!

今回の東日本大震災の被害にあわれ、亡くなった方々に、心より哀悼の意を表します。同時に被災者の方々の無事と、一刻も早い被災地の復興を心より祈念します。現在も避難所暮らしを続けている方々の中にも、ゴルフが趣味の方は多数いらっしゃると思います。今はゴルフどころではないはずの被災者の方々が、ゴルフを再開できるようになったとき、お役に立てるように、笑っていただけるように、今週より連載を再度スタートさせたいと思います。(担当編集者)

※なお、本原稿はゴルフダイジェスト社GDアプリ編集部が、過去の取材をもとに執筆しています

 「クラブヘッドの重さの感覚が
切り返しの最終ランナー」byノーマン

中井 今回の大地震にあたっては、寸暇を惜しまぬ取材活動、本当にご苦労さまです。

上杉 人命のかかわっていることですから、必要な情報を集め、発信していくのは当然です。先週は取材活動に専念するためお休みをいただきました。楽しみにしていただいた読者には、お詫びします。

中井 私からも。ご理解をいただければと思います。

担当編集者 今週は、前回(3月10日更新)のレッスンの続きをお届けしたいと思います。ジャーナリスト・上杉隆がマスターズを目指す、空想ゴルフレッスンドキュメント「僕のマグノリアレーン」第10回、アイアンの打ち方編その2、はじまりです!

上杉 アイアンショットでダフるのは、ダウンブローに打とうという意識が強過ぎるのが原因だ、とのことでしたが……。

中井 ええ。スウィングの軌道は黙っていても下向きですから、無理に上から下に打ち込む意識は必要はありません。逆に、過度な意識は力みにつながり、ミスショットの原因にもなってしまいます。

上杉 意識の問題は理解できました。では、実際にはどうやって打てばいいのかを教えてください。

中井 そうですね。使うべきは、“重力”です。

上杉 重力、ですか。また大きい話になってきましたね。大丈夫ですか、そんなに大風呂敷を広げてしまって。

中井 それだけではありません。あと、「胸」。そして、「お尻」です。

上杉 いったい、なんの話をしているんですか、中井プロ。いくら単身赴任生活が長いからと言っても……。

中井 紛れもなく、ゴルフの話です。

上杉 とてもそうは思えません。

中井 本当なんですって。まあ、それは措いておいて話を先に進めると、「ダウンブローに振ろう」と思うと、なぜダフリやすくなるかという問題を別の観点からみれば、それは手を使ってクラブを引き下ろしてしまうからなんです。

上杉 ダウンブローに振ろうと思うと、手でクラブを引き下ろしてしまいやすい、ということですか?

中井 正解です。そして、切り返しでは手ではなく、“重力”を使いたいんです。バックスウィングで高い位置に上がったクラブを手の力で「落とす」のではなく、重力によって「落ちる」力を利用してダウンスウィングする。これがアイアンでダフらないための最大のコツなんです。

上杉 グレッグ・ノーマンも「クラブヘッドの重さの感覚が、切り返しの最終ランナーである」みたいな発言をしていました。そういえば。

中井 感覚的にはよく分かります。空中にボールを放り投げると、空中で一瞬静止して、それから落下をはじめますよね。あの感覚です。

上杉 でもノーマンはマスターズに勝っていませんが、大丈夫でしょうか。ノーマンの理論に頼ると最後の最後に逆転されて、グリーンジャケットの袖に腕を通せないような気がしますが。

中井 大丈夫です。まったくの杞憂です。余計な心配をせずに、何球か打ってみてください。手を使わず、腕が重力で落下するまで待つイメージで切り返すことだけ意識してください。

上杉 了解。(と、打つ)う~ん、理屈はわかるけど、実践は難しいですね、やっぱり。

 

手には力が入っていないのに
ヘッドだけが加速する!

010切り返しでは、腕とクラブが自然落下するイメージを持つといいと言う中井学だが……

中井 そうだ、手首にすごく大きな腕時計を付けていると思ってください。トップの位置に来たら、腕時計が重さで落下する勢いに任せてダウンスウィングするイメージです。

上杉 了解。では、高級腕時計・オメガの「スピードマスター」を両腕に5つずつしているイメージを持ちましょう。オメガは、依然、私がキャスターを務める番組「ニュースの深層」のスポンサーになってくれた恩もありますからね。ワンクールだけでしたけど……。

中井 え~、宣伝はいいので早く打ってください。

上杉 失礼しました。では、いざ打ちます(と、打つ)。お~、いい球が出た。なんというか、手にはまったく力が入っていないのに、ヘッドだけが加速する感じ。そもそも、インパクトの感触がまったく違います。

中井 重力によって腕とヘッドが落下すると、腕の重さをまったく感じないはず。また、腕が真下に落ちることで、クラブがシャフトプレーンに下りてきます。

上杉 どうして?

中井 上杉さんを筆頭に、多くのアマチュアの方はボールに当てたい意識が強く、その結果手元が先行してしまう。いわゆる、“手打ち”になってしまいます。しかし、重力に従ってクラブを落下させれば、ヘッドには遠心力が強く働き、いやでもシャフトプレーンに「乗ってしまう」というわけです。

上杉 私を筆頭に、という部分が引っかからないでもありませんが、まあ、なるほど、先頭を走るのはときに気持ちのよいものです。しかし、重力を使うだけで、こんなに簡単にスウィング改造できるのにはビックリです。

中井 アマチュアの方は、「いまはスウィング改造中だから」と言って、平気で大叩きしてしまいますよね。でも、プロの世界では「スウィング改造中だから結果が出ない」は言い訳として通用しません。マスターズを目指す上杉さんには、このプロレベルの意識を持ってもらいたいんです。

上杉 中井プロ、その言葉はつまり、私の技術が既にプロの領域に達してきた、という理解でよろしいでしょうか。

中井 ……違います。現に、1球いい球を打ったと思ったら、その後はまたダフったり、右にすっぽ抜けたりしてるじゃないですか。

上杉 痛いところをつきますね、中井プロ。オーガスタが近づいている私に、それは酷です。なんとかしてください。

中井 そうですね。よし、今週はここまでにして、来週はキレのいいアイアンショットを打つための残り2つのキーワード「胸」と「お尻」の使い方を説明しましょう!

上杉 エロいですね、最後まで。

 
というわけで、今週はここまで。ゴルフの力は小さいけれど、その力を信じて、来週以降も更新していきます!



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